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高知新聞/2018/11/9 10:05
http://www.kochinews.co.jp/article/230220/

TPP年内発効/荒波への備えは十分か

 市場開放という荒波が押し寄せる中で、地域をどう守っていくか。米国の離脱などさまざまな曲折を経ても懸念は残ったままだ。
 米国を除く11カ国が参加する環太平洋連携協定(TPP)が12月30日に発効する。
 日豪など加盟国の域内で農畜産品や工業製品の関税を引き下げ、ルール分野では投資規制の緩和などを進める。国内総生産(GDP)の合計が世界の13%を占める人口5億人の自由経済圏が誕生する。
 参加各国が発効手続きを急いだのは、米国第一の保護主義的な政策に突き進むトランプ米政権をけん制する狙いがある。日本政府も、2国間交渉で圧力をかけるトランプ流に直面する。自由貿易と多国間協調を守るため、対抗軸が必要な国際情勢ではあるだろう。
 ただし、TPPには光と影があることを忘れてはならない。
 日本にとっては、自動車など工業製品の輸出で追い風になる。その半面、安い農畜産品の流入で国内農家は厳しい価格競争にさらされる。
 牛肉は38・5%の関税が発効後16年目に9%まで下がる。豚肉も高級部位は4・3%の関税が10年目に撤廃される。コメは関税撤廃を回避したものの、オーストラリアに対して13年目に8400トンの無関税輸入枠を設定している。
 政府は2015~17年度に1兆円近い予算を計上し、ITを活用したコスト削減や輸出支援など国内農家の競争力を高める対策を進める。
 とはいえ、高齢化が進んで担い手が不足し、経営規模も小さい農家が多い高知県のような地域にどれだけの効果があるのかは不透明だ。
 国内農業の試練はTPPだけではない。欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)も手続きが順調に進めば来年2月に発効する。
 政府は、農林水産物の国内生産減少額は2協定の合算で年間最大約2600億円という試算を発表している。県も今年3月、県内では年最大約22億円減少する試算を示した。
 ところが、いずれも価格の下落は想定しながらも国内対策で農家の生産量と所得は維持できる前提で、過小評価とみる向きが強い。
 政府は現実的な影響を説明するとともに、安倍首相が言う「きめ細かな対策」の実行が求められよう。
 来年1月中旬以降には、米国との関税交渉も本格化する。
 米国側は既に、農産品の関税引き下げ幅について「TPPと同等か、それを超える水準」の市場開放を強く求める姿勢を示している。
 中間選挙で下院を野党民主党に奪われたトランプ氏の経済政策は、大統領権限が大きい通商問題に傾斜するとの予測もある。政府が安易な譲歩をすれば、国内農業はさらに翻弄(ほんろう)されかねない。
 自由貿易の恩恵を目指す影で、生産基盤の弱体化、地域の疲弊に拍車がかかることがあってはならない。どう地域の産業を守り、育てるか。国会でも真剣な議論が必要だ。


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