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福井新聞/2018/10/11 10:05
http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/716860

旧優生保護法問題/早期救済と検証欠かせぬ

 旧優生保護法に基づく不妊手術を巡り、超党派議員連盟などが被害者救済に向け、来年の通常国会への関連法案提出を目指している。手術に同意したとされる人や手術の記録がない事例なども幅広く対象とした点は評価すべきだろう。問題は被害者をどう特定するかだ。実態把握に乗り出した当事者団体などと連携し迅速に進める必要がある。被害者の高齢化は進む一方であり、残された時間が少ないことを肝に銘じてもらいたい。
 国の統計では、1948~96年の旧優生保護法下で、知的障害などを理由に不妊手術を施された人は2万5千人以上に上り、うち本人の同意がない強制手術は約1万6千人もいる。だが、厚生労働省が都道府県などに要請した調査で個人名が特定できる資料は3033人分にとどまる。
 被害の多くが埋もれてしまう懸念が広がる中、超党派議連が救済対象に関して本人からの申請を条件としていることには疑問が残る。手術を受けたことを周りに知られたくない人にとって、新たな人権侵害につながりかねないとの理由からだが、本人が知らないうちに手術されたケースもあり、申請者だけの救済では多くの人がこぼれ落ちる恐れが否めない。
 記録を基にした告知・通知を、どう配慮して行うかなども今後の検討課題にしてもらいたい。さらに、記録のない人の認定にあたって、本人の話や手術痕などによる「総合的な判断」をするとしているが、さまざまなケースが想定される中、「幅広い救済」につながるか不透明さも拭えない。第三者委員会の在り方も含め今後、与党ワーキンググループとの間で実効性のあるものに仕上げていく必要がある。
 被害の掘り起こしという点では、知的障害者の家族らでつくる「全国手をつなぐ育成会連合会」など当事者団体の動きに期待したい。同連合会は旧法の施行後間もなく、会の機関誌で不妊手術を肯定していた経緯などがある。反省を踏まえ、相談窓口での被害把握、当事者や家族の心のケアに乗り出すという。内部委員会を設置して過去の検証も行うとしている。聴覚障害者の団体も手話による被害の聞き取りを進めている。
 一方、被害把握や過去の検証を最も果たすべき国に、踏み込んだ動きがないのは不誠実というほかない。反省どころか、これまで各地裁で提訴された訴訟では「立法による救済措置を怠った」とする原告に対して「国家賠償法があり、救済制度を立法する義務はなかった」などとし、旧法の違憲性に関しても全面的に争う構えを崩していない。
 旧厚生省の内部資料では、86年に旧法に対する人道的な問題が指摘され、全面改正も提案されていた。にもかかわらず旧法は96年まで温存され、被害の拡大を招いた罪は重い。国策の過ちを国自体が認めずして、旧法問題の解決はないと考え、被害者をあまねく救済することに急ぎ手を尽くすべきだ。


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