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桐生タイムス/2018/9/18 16:05
http://kiryutimes.co.jp/editorial/15169/

安全に食べるためには

 連休明けの朝、桐生みどり地域の食を支える桐生地方卸売市場に足を運んでみると、野菜の競り場がいつになくにぎやかである。見回すと入荷量も多い。先週訪れたときは震災の影響で北海道からの入荷が途絶えており、心もとない景色だったので復興の兆しでもあるわけだ。
 9月上旬、本来ならば道東の北見地方や十勝地方、道南の羊蹄山麓の地名が印刷された野菜の箱が、敷地の一画に高く積まれているはずなのに、産地では集荷場が稼働せず、流通も寸断され、荷物を運ぶことができない。見通しのよくなった競り場は、私たちの生活に欠かせない食を支えるシステムが、じつはもろさも抱えているということを物語る光景でもあった。
 北海道は食の大産地なのだと改めて思い知る。生産量でみれば、ジャガイモの約8割、タマネギの6割、カボチャの5割、ニンジンの3割は道産である。そこからの供給が滞ると、全国の消費地に影響が及ぶことになる。野菜は生きものなので、収穫までには手間と時間がかかる。向こうの産地がだめになったので、ではそちらにお願いしますと、簡単に切り替えできるものではない。外国産の野菜も入荷してはいるが、消費者の安全志向は国産品を求める。
 もちろん野菜だけでなく海産物も同様で、サンマに限らずスルメイカなども入荷が止まり、桐生市場でも大きく値を上げた。新サンマの入荷が軌道に乗ったこの時期に、冷凍サンマに切り替えたことなど、これまでになかったことだと、関係者はこぼしていた。それほど異常な事態が起きていたのだ。
 災害で物流に影響が出ることを想定し、北海道からのルートは鉄道、トラック、フェリーなど複数の輸送手段が設けられている。それでも今回のように大元の出荷ができないとなれば、あとは復旧を待つしかない。
 秋の彼岸を前に、北海道からようやく届いたジャガイモやタマネギの箱を眺めながら、安堵を感じた。一方で、大生産地に依存するだけではなく、地域で食べてゆくための最低限の食料をどう確保するのか、地域の農業をどうすれば維持できるのか、そんな視点も含め、考えてみる必要があるとも思った。
 大量生産を基本とする経済合理性一点ばりのシステムのもろさが目に付くこのごろである。電気エネルギーだけでなく、食もまたしかりである。


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