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桐生タイムス/2018/9/4 14:05
http://kiryutimes.co.jp/editorial/15140/

詰めてゆく作業の大切さ

 記録的な高温に見舞われた夏、桐生みどり地域でも連日、最高気温が35度を超える猛暑日となった。気象予報士によると南からの太平洋高気圧の上に西からのチベット高気圧が重なったことが原因の一つだという。同じような気圧配置となれば猛暑の夏の再現性は高いはず。
 2年後の東京オリンピック・パラリンピックの猛暑を懸念する声が聞かれるものの、効果的な対策はいまだ見えない。日程全体をずらせればいいのだろうが、そうはいかない事情があるようで、実現は難しい。
 ならばどうするか。群馬大学大学院理工学府教授の天谷賢児さんらのグループは2014年から、東京都農林総合研究センターとの共同研究で〝動かせる森〟の開発に取り組んでいる。
 移動できる大きな木製植木鉢に樹木を植えて緑陰を生み出す。これを複数集めることで森をつくろうというシンプルな発想だ。緑陰にミスト(霧)を組み合わせることで、体感温度は約10度も下がることが、これまでの実験で証明されている。
 この夏も東京都江東区のビッグサイトに、改良をほどこした〝動かせる森〟を設置し、さまざまな利用者の声を集め、猛暑時のデータを記録してきた。
 健常者にかぎらず、車いす利用者、ベビーカーの乳児、高齢者はどんな熱環境にさらされるのか、対処するにはミストの発生装置をどこに、どんな向きにつければ効果的なのか。樹種はどうか、塗料はどうかと、ポイントをチェックしていく。
 追究すればするほど、ユニバーサルデザインの発想に近づく。木材や樹木という地域資源を利用している点も重要で、地方の資源や技術でつくった製品を大都市で利用すれば、資源と経済の循環が生まれるはずだと、そんな狙いもあるという。
 暑さという具体的な課題に対し、まずは机上で対策を考え、試作機をつくってみる。それを現場に設置してデータをとり、利用者の声を聞き、さらに改良を施して、再びデータ採取とヒアリングを繰り返す。こうした作業の積み重ねが、科学的な根拠つまりエビデンスとなる。
 東京オリンピック・パラリンピックまで時間はない。課題を見つけて詰めてきた製品がしっかりと評価され、採用されることを望むが、科学的裏付けのあるこうした製品を求める声は五輪以外にも、さまざまな方面から出てくると思うのだ。


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