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熊本日日/2018/7/12 10:05
https://kumanichi.com/column/syasetsu/551419/

「共謀罪」法1年/拡大解釈の懸念消えない

 犯罪を計画段階で処罰する「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法の施行から、11日で丸1年を迎えた。この間、共謀罪の適用例はなかったが、拡大解釈で一般市民も対象になり得るとの懸念は消えていない。
 施行1年に当たり、菅義偉官房長官は「(共謀罪新設の根拠とした)国際組織犯罪防止条約を締結し、国際捜査共助や逃亡犯罪人の引き渡しを相互に求められるようになった」と成果を強調。「上司を殴る相談をしただけで処罰されるとか、さまざまな懸念が示されてきたが、指摘されたような事態は生じていない」と述べた。
 共謀罪を巡っては2003~05年、政府が改正法案を3回にわたって国会に提出。当時は適用対象を「団体」としていたことなどから、市民団体や労働組合の関係者も処罰されるとの批判が強まり、いずれも廃案になった経緯がある。
 現行法は、適用対象をテロ集団や暴力団などの「組織的犯罪集団」と規定。メンバーら2人以上が犯罪の実行を計画し、うち少なくとも1人が現場の下見をするといった「準備行為」を構成要件に加えた。
 組織的犯罪集団とみなされるには、団体メンバーが犯罪の実行を目的として結びついていなければならず、継続性がなく、犯罪を実行するため一時的に集まったようなケースは該当しない。「計画」も漠然としたものではなく、指揮命令や任務分担などを含め「具体的かつ現実的」に合意することが求められる。
 国会審議の際、野党は捜査機関による乱用が懸念されるとして激しく反発。市民による大規模な抗議運動も展開された。この1年、「共謀罪」法の適用例がなかったことに関して、識者からは法改正に反対する世論に配慮し、捜査機関も慎重にならざるを得なくなったのでは、との指摘もある。
 ただ、対象犯罪には組織犯罪と関係が薄いとみられるものも含まれていることから、立法に反対してきた弁護士や学者は、一般市民にも対象が拡大されかねないと懸念する。捜査機関が日常的に政府の方針に反対する市民団体の情報を収集するなど、監視社会になる恐れを指摘する声も根強い。捜査機関をチェックする仕組みとして、他国が設置している第三者機関の導入も検討すべきだろう。
 立法作業を担った法務省幹部は「反対派が国会で訴えたような監視社会にはなっていない」と強調するが、共謀罪にはプライバシーや思想信条の自由を脅かしかねない危うさがある。だからこそ政府や捜査機関は、慎重な対応が求められよう。
 「共謀罪」法の成立過程を振り返れば、「数の力」で押し切った安倍政権の強引さが際立つ。その姿と重ね、国民の間に共謀罪に対して拭い切れない不信感があることを政権は忘れてはなるまい。乱用の懸念が払拭[ふっしょく]されない以上、政府はさまざまな指摘に耳を傾け適切な運用に当たる責務がある。


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