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南日本新聞/2018/6/13 8:05
http://373news.com//_column/syasetu.php?storyid=93180

米朝首脳会談/朝鮮半島の完全な非核化への一歩に

 トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が史上初の首脳会談に臨んだ。  米朝は朝鮮戦争(1950~53年)後、65年間にわたって敵対関係にあった。今年3月、トランプ氏が金氏と会う意向を表明して以降、両氏の側近らが相互に訪問し事前協議を重ねた。  金氏も中韓首脳と複数回会談するなど米朝首脳会談に並々ならぬ意欲を示し、周到に準備してきた。両国が北東アジアの平和と安定に向けて、新たなステージに踏み出したことをまずは歓迎したい。  両首脳は共同声明に署名した。北朝鮮が朝鮮半島の完全非核化を約束し、米国は北朝鮮の安全の保証を確約したとの内容だ。ようやく交渉のスタートラインに立ったと言えよう。  声明に署名したことは意義があるとはいえ、これまで北朝鮮は何度も非核化の意思を示しながら核開発を進めた経緯がある。  トランプ氏は会見で「金氏がすぐに非核化のプロセスへの取り組みを始めるだろう」と述べた。金氏に全幅の信頼を置いているようだが、危惧せざるを得ない。今後も実務者協議や首脳会談を重ね、完全な非核化を実現したい。 ■工程表の作成が急務  北朝鮮は2016~17年の2年間で弾道ミサイル40発を発射、昨年9月には6回目の核実験を強行した。既に少なくとも10~20個の核弾頭を保有し、核関連施設も100カ所以上に上るという。  また、昨年11月に日本海に発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)の「火星15」はエンジンの能力だけで言えば、米ワシントンを含む全米を射程に収めるとされる。近年、核兵器能力を相当程度完成させてきたとみるべきだろう。非核化のハードルは格段に高くなっている可能性がある。  会談の焦点の一つは非核化へのプロセスだった。トランプ政権は「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」を掲げてきた。  そのためには核兵器の放棄や国際原子力機関(IAEA)による査察受け入れのほか、完了時期を示したロードマップ(工程表)の作成が欠かせない。  だが、米の主張は共同声明には明記されなかった。今後、実務者レベルで詰めるべきだろう。  また、制裁緩和は非核化完了後との米側方針に対し、北朝鮮は非核化の行動を取るごとに見返りを得る段階的措置を求めてきた。  トランプ氏は会見で「制裁は当面続ける。核問題が重要ではなくなった時に考える」と、あいまいな表現でかわした。しっかりした検証の態勢が必要である。  会談は南北首脳会談での板門店宣言を追認、北朝鮮の非核化への意思を再確認するにとどまった。トランプ氏は成果に胸を張ったが、肩透かしの感もある。  非核化の作業には10年以上かかるとされる。しかも歴代米政権は何度も北朝鮮に裏切られてきた。その過去を忘れてはならない。  1994年には米朝枠組み合意が結ばれた。北朝鮮がプルトニウムを抽出しやすい黒鉛減速炉を凍結・解体する代わりに、米国が軍事転用しにくい軽水炉2基を提供するといった内容だった。だが、2002年に北朝鮮のウラン濃縮型核開発疑惑が表面化し、合意は事実上破棄された。  また、05年の6カ国協議の共同声明では、すべての核兵器と核開発の放棄が盛り込まれた。しかし翌年、北朝鮮は核実験に踏み切り、約束はほごにされた。  両首脳が信頼関係を築くことは有益だ。ただ、ロードマップもなく、信頼だけで朝鮮半島の非核化を実現するのは困難だろう。両首脳は歴史的な大事業を成し遂げるだけの覚悟が問われる。 ■拉致巡る日朝対話を  北朝鮮が非核化の見返りとして重視した安全の保証はトランプ氏が確約し、共同声明にも盛り込まれた。いずれ朝鮮戦争の終戦宣言もテーマになろう。だが、平和協定締結までに非核化を確実にしなければ、北東アジアの安全保障は不安定化する。  トランプ氏は会見で「在韓米軍縮小は今のところ考えていない」としたが、米国が北東アジア戦略を見直すことになれば、日本の安保体制にも大きな影響を及ぼす。  北東アジアの安保体制を考えるために、6カ国協議の枠組みを再び立ち上げることも検討していいのではないか。  日本政府が最優先課題に掲げる拉致問題についてトランプ氏は「提起した」と述べたが、声明には明記されなかった。  02年に5人が帰国してから1人も被害者の帰国は実現していない。14年に拉致被害者らを再調査することで合意したが、北朝鮮は16年に再調査の中止を宣言。それ以降、交渉は停滞し「解決済み」と繰り返している。  トランプ氏は北朝鮮への経済支援について「米国が出費する必要はない。日韓が支援するだろう」と発言したが、安易には受け入れられない。日本政府は拉致・核・ミサイルを包括的に解決する立場である。経済支援のカードは温存すべきだろう。  拉致被害者全員の帰国を実現するためには、日朝首脳会談の実現が欠かせない。米国だけでなく中韓との連携を密にし、主体的な対北朝鮮外交に乗り出すべきだ。


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