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東奥日報/2018/5/16 10:05
http://www.toonippo.co.jp/shasetsu/20180516035806.asp

経営感覚と創意工夫を/自治体の未来

 これから約20年後には、人口は毎年90万人ずつ減っていく。団塊ジュニア世代が65歳以上の高齢者となり、高齢化はさらに深刻な事態を迎えることが予想されている。この中で行政サービスをどう維持すればよいのか。
 そのためには2040年ごろの日本社会が抱える課題を想定し、その解決に向け行政の在り方、社会の仕組みを抜本的に見直さなければならない。戦後続けてきた人口や所得の増加を前提としたような仕組みは、もはや通用しないのである。
 市町村は首長を中心として、自治体を経営するという意識を持ち、課題に向き合ってほしい。国や県の指導を待っていては地域サービスの維持は難しい。もっと創意工夫が必要だ。
 最近発表された総務省の自治体戦略2040構想研究会の中間報告では、対応策として「自治体は、地域の戦略本部として、制度や組織、地域の垣根を越えて、資源(施設や人材)を賢く戦略的に活用する」とある。
 財政が悪化し職員数も減少する中、今の市町村の枠組みでは対応できなくなるということだ。むろん、市町村合併を進めることで解決できる問題ではない。もっと工夫しなければならない。
 大前提として、各市町村が土木行政、農林漁業や観光の振興から、介護や医療といった高齢者対策などのすべての責任を担い、同じようにフルセットで行う時代は終わったということだ。今後進めるべきは、主体が誰であれ、その地域の住民にとって必要な行政サービスが確実に実施される仕組みをつくることだ。
 例えば、道路や堤防は整備から維持管理の時代に入る。複数の自治体や県と連携し予算と人を出し組織をつくり、管理すれば効率化できるだろう。維持管理の仕事を地元の建設会社にもっと任せる方策もあるだろう。
 総務省は今後、自治体間の協力関係を深める「定住自立圏」や「連携中枢都市圏」の制度見直しを検討するという。市町村連携の強化で乗り切ろうという発想だ。
 だがそれだけでは不十分だ。サービスをすべて行政で行う必要はない。レベルが維持できるのであれば、企業も市民団体ももっと活用すべきだ。自治体の自由度を高めこれらを可能にするには、国は規制緩和などを進めなければならない。


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