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山陽新聞/2018/5/16 8:05
http://www.sanyonews.jp/article/715614/1/?rct=shasetsu

社会保障費抑制/生活への影響も目配りを

 高齢化で膨らむ医療や介護費の抑制に向け、政府が社会保障改革の論議を本格化させている。財務省が示した改革案は患者らの負担増が目立つ内容だ。6月にもまとめる国の経済財政運営の指針「骨太方針」への反映を目指すが、国民生活に対する影響も慎重に検討してもらいたい。
 政府は新しい財政健全化目標も6月に決める。その鍵を握るのが、本年度予算で過去最大の33兆円に上った社会保障費の抑制だ。伸びを年5千億円に抑えた本年度まで3年間の目安を来年度以降も続ける案が有力となっている。
 財務省の改革案で注目されるのは、医療費の増加や人口減少などに応じて患者の窓口負担(1~3割)を自動的に引き上げる新しい手法である。今は健康保険料の引き上げや税金投入の拡大で対応しており、主に現役世代の負担増で賄う形だ。
 だが、少子化の進行で働き手が減ることから「現役世代ばかりにしわ寄せが来る仕組みを見直すべきだ」と、自動調整の手法を先月の審議会で提案した。詳しい制度設計はこれからだが、年金では人口減少に応じ給付を抑制するマクロ経済スライドの仕組みがあり、その医療版といえる。
 しかし、厚生労働省は「患者の家計など生活実態が考慮されず、窓口負担が過大になる恐れがある」と指摘する。窓口負担があまり過大では医療保険の意味は薄れる。拙速な導入は避けるべきだろう。
 これとは別に、75歳以上の医療費の窓口負担は、現行の1割から2割に引き上げる案を示した。政府は2014年度以降に70歳になった人の負担を1割から2割に上げており、現在は原則として75歳以上は1割、70~74歳が2割、69歳以下が3割負担である。
 現状では来年度以降、75歳になる高齢者は1割負担に下がるが、これを2割に据え置き、既に75歳以上の人は段階的に2割へ上げるよう求めている。介護保険サービスの利用者負担も原則1割から2割に上げる案を示しており、高齢者の反発は避けられまい。
 医療機関などに支払う診療報酬に関し、都道府県別の設定を促すことも盛り込んだ。既に地域別に設定する制度はあるものの、活用例はない。
 医療費の伸びが著しく、住民の国民健康保険料が高くなる地域で報酬単価を下げるといった対応が可能になるが、同じ医療サービスが県境をまたいで異なる報酬になれば、患者も医療機関も混乱する恐れがあろう。日本医師会は「医療に地域差が生じる」と抵抗感を示している。医療費抑制の効果も疑問だ。
 とはいえ、社会保障費の抑制が避けられないことは確かだ。本年度まで3年間は薬価改定などで場当たり的に抑制した印象が拭えず、さらなる高齢化の中で持続可能な制度の将来像を示したとは言い難い。国民の理解、安心につながるよう長期的な視野に立った改革論議を求めたい。


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