main menu
サイト内検索
ログイン
ユーザ名:

パスワード:



パスワード紛失

新規登録
OpenIDログイン

OpenIDを入力

mixi Yahoo! JAPAN Google BIGLOBE はてな livedoor エキサイト docomo ID

ツッCOM

切り抜き詳細

陸奥新報/2018/3/13 10:05
http://www.mutusinpou.co.jp/index.php?cat=2&震災の遺構「保存、活用に一層の力を」

震災の遺構「保存、活用に一層の力を」

 東日本大震災から7年の月日がたった。今年もまた、忘れられない日、忘れてはいけない日・3月11日を迎え、死者への鎮魂と、後世へこの惨禍を伝えていこうとする気持ちを込めた催しが各地で行われた。被災県の一つである本県でも大きな被害を受けた八戸市などで追悼の催しが行われ、7年前とその後の生活にそれぞれ思いを寄せた。今でも震災当日の記憶は残っているが、一方で年々、その記憶のあちこちがあいまいに、そして薄れていくことにもどかしさを感じている。人知を超えた未曽有の大災害に立ち向かう時、私たちにとって力となるのは、平素からの備えと過去からの教訓だろう。震災の記憶の風化は、その力をそぐことにつながる。
 あの惨禍を記憶にとどめ、後世に伝える役割を持つものの一つに震災の「遺構」がある。震災と東京電力福島第1原発事故で大きな被害を受けた岩手、宮城、福島各県の計42市町村のうち、こうした「遺構」が半数超の23市町村に少なくとも41件現存しているという。
 一口に遺構といっても復興交付金の支給対象となる「震災遺構」、対象外でも積極的に保存している物、「壊す予算がない」といった消極的な理由で残っている物など、内容は多岐にわたる。
 種別では学校の8件が最多で、防潮堤の一部や庁舎など公共施設が大半を占めるが、ホテル(岩手県宮古市)や駅の一部(宮城県東松島市)といった民間施設を公費で保存するケースもある。
 震災の記憶を伝える品々を追悼施設に展示する予定の自治体や建物の残存状況などの調査を始めた自治体、「遺構」として存続させるかどうか、議論の途上にある自治体、そして震災の恐ろしさを語り継ぐため、民間人が維持している「遺構」。経緯はさまざまだが「町民の心のよりどころに」「(惨事を伝える建物や風景がほとんどなくなった今、)せめて自分の代は」と使命感や強い思いを持って維持しているところが多い。
 一方で「遺構」の保存に当たっては課題も多い。手を加えない方が脅威は伝わりやすい半面、安全確保の観点から見た場合は、相応の配慮や対策が求められる。せっかく整備したとしても来訪者が見込めるかは分からず、将来の維持管理費をどのように賄うか、しっかりした担保があるわけでもなく、不安に思う自治体や所有者は多い。
 課題に対応するため、自治体間で情報交換する動きも出始めている。こうした動きを広めるとともに、公的支援の拡充なども検討されるべきだ。
 11日の本紙に津波が押し寄せてきた当時のまま保存されている宮城県内の学校の写真が掲載された。あの震災が人々に何をもたらしたのか、たとえ100万回言葉を尽くしても伝わらないものが、そこにはあった。


コメント一覧


 

 

©太陽と風と水, 2011/ info@3coco.org  本サイトについて