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紀伊民報/2018/2/13 16:05
http://www.agara.co.jp/column/ron/?i=347286&p=more

最終処分場建設/これを機にごみ減量を

 みなべ町以南10市町(北山村除く)のごみを埋め立てる最終処分場の建設地が2日、田辺市稲成町に決まった。事業主体の紀南環境広域施設組合(管理者=真砂充敏田辺市長)と地元区の稲成町内会が建設同意の協定を結んだ。
 組合の前身組織が候補地探しを始めてから約13年。完成までにはさらに3年ほどかかり、供用開始は2021年夏になる見込み。
 埋め立て容量は19万8千立方メートル。現在のごみ排出量から試算すると、15年間で満杯になる。建設を機に紀南を挙げてごみの減量化を図り、少しでも施設を長く使えるようにしたい。
 最終処分場は燃やせないし、リサイクルもできないごみが最後にたどり着く場所である。ガラスや陶磁器、革やゴム製品、蛍光灯などがそれにあたる。
 しかし、その途中に分岐点を設ければごみはもっと減らせる。例えば傘は現在、埋め立てごみに分類されているが、分解すればプラスチックと金属はリサイクルできるし、木は焼却できる。少しの手間でごみは減らせるのである。
 さらに、可燃ごみを減らせば埋め立てごみも減る。田辺市の埋め立てごみは年間約5200トン。うち2600トンは可燃ごみの焼却灰であり、これの減量が総量の減量に直結する。可燃ごみで多いのが古紙類と生ごみであり、この二つで約7割を占める。つまり古紙類と生ごみを減量すれば、埋め立てごみも一気に減らせる。
 例えば、田辺市は古紙類を再生するため、回収の拠点を公共施設など41カ所に設けている。市に登録する子どもクラブや自治会などが集団回収すれば1キロ当たり4円の奨励金を交付している。だが、その回収量は年々減少している。
 生ごみは適切に処理すれば堆肥として資源化できる。そこで市は生ごみ処理機や処理容器を購入する際、購入費の一部を補助しているが、こちらも思うようには普及していない。市民の協力が進まないからである。
 ごみの減量は自治体の財政にも直結する。例えば田辺市のごみ処理費は、焼却炉の改修費などを別にしても年間約8億円。一方で、指定ごみ袋の販売などによる収入は2億円に満たない。その差額を埋めるために多額の税金を投入している。
 広域の最終処分場では、構成10市町が向こう15年間のごみ排出量の計画を提出し、それぞれ埋め立て用の「枠」を持つ。「枠」の大小により、各市町の負担金も増減する。この「枠」をいかに長く使うかは、市町の努力次第である。その努力が報われるように、減量に成功した市町が「枠」を他市町に「売る」仕組みをつくれば、財政負担の減少にも直結する。
 その出発点はごみを排出する家庭や事業所にある。まずは分別を徹底し、リサイクル率を高めること。それを行政が施策で誘導し、発生自体を抑えることから始めよう。そうした行動を徹底すれば、物品を製造、販売する企業の意識も変わるに違いない。 (K)


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