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山陽新聞/2018/2/13 8:05
http://www.sanyonews.jp/article/668216/1/?rct=shasetsu

高齢者の就労環境/年金改革に合わせ整備を

 政府は高齢者施策の指針となる「高齢社会対策大綱」を見直し、70歳を超えて公的年金を受け取り始める場合は毎月の受給額を上乗せする方向で検討を始めた。2020年中の法改正を目指す。
 年金の受給開始は原則65歳だが、60~70歳の間で選ぶこともできる。早く受け取り始めるほど毎月の受給額は減り、遅らせると増える。今の増額率は70歳まで遅らせたときの42%が最大である。
 それを70歳超までに広げることはライフスタイルに応じた選択肢を広げる意義があろう。ただ、今でも65歳以降に遅らせる人は全体の1・5%と、ごくわずかだ。加藤勝信厚生労働相は制度の周知を図る考えを示したが、まず求められるのは高齢者の雇用環境を整備することだろう。
 法律は企業に65歳までの雇用確保を義務付けている。しかし、それ以降となると、まだまだ環境が整っているとは言い難い。
 内閣府の調査で60歳以上の人に何歳まで仕事をしたいか聞くと、半数超は70歳以上か「働けるうちはいつまでも」と答えた。だが、総務省の昨年12月の労働力調査では、65歳以上の労働力人口比率は23%にとどまり、55~64歳の76%と比べて大幅に少ない。
 その意味で政府が年金の見直しと合わせ、高齢者の就労促進も打ち出したのは当然である。ハローワークに窓口を設けて再就職を促すほか、日本政策金融公庫の融資などで起業を後押しする。さらに実効策を検討してもらいたい。
 新しい大綱は「65歳以上を一律に高齢者と見る一般的な傾向は、現実的なものでなくなりつつある」と指摘する。超高齢社会を迎え、高齢でも健康で働ける人は「支えられる側」から「支える側」に回ってもらう考えが鮮明で、社会保障制度の転換点となる可能性がある。
 忘れてならないのは「働きたい」ではなく、「働かざるを得ない」という高齢者が少なくないことだ。60歳以上の3人に1人が暮らし向きに心配がある。そんな内閣府の調査結果もある。
 実際、生活保護を受ける高齢者世帯は昨年11月で86万6千世帯と、過去1年で2万8千世帯増えた。保護を受ける世帯の53%を占め、その比率が年々高まっていることは、高齢者の経済的な困窮を示している。
 ところが、政府は生活保護費を18年度から一部世帯で段階的に引き下げる。年金も財政安定のため、受給額の抑制策を既に導入しており、高齢者が受け取る額は今後、徐々に目減りするとみられる。
 全ての年代の人が活躍できるエイジレス社会を目指す―。そうした聞こえがいい大綱の下、さらに支援が削減されてはなるまい。年齢による衰えは誰にも訪れるものだ。高齢者に支える側へ回ってもらうことばかりでなく、支えが必要となったときの備えも同時に整えねばならない。


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