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愛媛新聞/2017/11/20 22:05
https://www.ehime-np.co.jp/online/editorial/

めぐみさん拉致40年/事件の解決へ一刻の猶予もない

 「私たちが意識のあるうちに1時間でもいいから会いたい」―。母の悲痛な訴えに胸が詰まる。新潟で1977年、中学1年の横田めぐみさんが下校中に北朝鮮に拉致されてから、40年となった。娘の救出活動を続けてきた父滋さんは85歳、母早紀江さんも81歳。リハビリと介護の日々を過ごす中での苦悩と焦りは、察するに余りある。
 日本政府に北朝鮮拉致被害者と認定され、まだ帰国がかなわない人は12人。ほかに拉致の可能性が否定できないとされる行方不明者も約470人いる。家族も被害者も高齢化する中、時間との闘いは切実さを増している。北朝鮮の核・ミサイル開発に対する制裁強化の陰で、拉致問題を置き去りにしないよう、政府は一刻も早い解決に努めなければならない。
 安倍晋三首相は拉致問題解決を「使命」とし、最重要課題だと言い続ける。だが道筋は一向に見えてこない。「政府は知恵を練ってやっていると思っていたが、40年たっても(消息が)分からない状況。本当に信じていてよかったのか」。早紀江さんの会見での苦言は、やむにやまれぬ心情の吐露であろう。
 政府は、北朝鮮に対し軍事行使も辞さない米国と一体となり圧力強化へ突き進んでいる。対する北朝鮮は、2014年の日朝合意で設置した拉致再調査のための特別調査委員会を16年に解体。その後は拉致問題を「解決済み」とする従来の立場に戻り、「関心がない」(宋日昊・朝日国交正常化交渉担当大使)と突き放すまでになった。
 首相は先日の所信表明でも、圧力を最大限にまで強めて北朝鮮の政策を変えると強調した。だが、15年前に故金正日総書記が認めた国家犯罪の解決は、核開発阻止への圧力とは切り離して考えるべきであり、対話の糸を切らさず交渉を進めることこそが「使命」に違いない。
 暗礁に乗り上げた首相は、トランプ米大統領に国連総会での演説で拉致問題に言及するよう働き掛け、衆院選直前の演説会では、大統領来日時に被害者家族との面会を要請したと、家族に言う前に公表した。配慮を欠いた姿勢は選挙利用とも受け取られかねない。北朝鮮と一触即発の米国に頼り過ぎることは、危険もはらんでいる。
 国連委は北朝鮮の人権侵害の解決を求める決議案を議場の総意により採択した。13年連続の採択だが、今年は「非難」の言葉が盛られた。政府には解決への強い姿勢を国際社会と共有し具体策を示してもらいたい。
 北朝鮮に無条件で被害者を帰国させる責任があることは、言うまでもない。だが、圧力一辺倒では行き詰まりを打破できまい。例えば、北朝鮮は電力事情が良くないため「経済制裁で追い詰めた後、軍事分野に転用できない発電設備の資材・技術援助を条件に解決を」と被害者の蓮池薫さんは提言する。政府は外交ルートを通じ、あらゆる突破口を探らなくてはならない。


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