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愛媛新聞/2017/7/17 8:05
https://www.ehime-np.co.jp/article/news201707177947

劉暁波氏死去/中国民主化への「遺志」忘れない

 獄中でノーベル平和賞を受賞した中国の民主活動家、劉暁波氏が8年半にわたる拘束・服役の末、61歳で死去した。平和賞受賞者が政治犯として拘束中に死亡するのは、1938年にナチス下のドイツで死亡した記者オシエツキー氏以来。中国政府は今年5月、劉氏が末期がんと診断された後も厳しい監視下に置き、海外での自由な治療を受けさせなかった疑いがある。非人道的な対応に強く抗議する。
 最後となったメッセージで、劉氏は「自分が、中国で綿々と続いてきた『文字獄』(言論弾圧)の最後の被害者となることを期待する」と述べた。国際社会はこの「遺言」をしっかり受け止め、中国に対し、これ以上の人権弾圧をやめ、民主化に取り組むよう真剣に働き掛けなければならない。
 劉氏は「国外に出れば影響力がなくなってしまう」と国内での運動にこだわり続け、89年の天安門事件以来、通算で14年間も拘束された。2008年には憲法の改正や公正な選挙の実施を求める「08憲章」の起草を主導。諸外国では当たり前の要求だが、共産党政権は劉氏に対し「国家政権転覆扇動罪」で懲役11年の判決を言い渡し、刑の執行が続いていた。
 一方、ノーベル賞委員会は10年、「長年、基本的人権のため非暴力手段で闘ってきた」として、劉氏に平和賞を授与した。しかし中国は「犯罪者」として授与式出席を認めず、妻の劉霞さんも法的根拠がないまま北京の自宅に軟禁した。
 中国の民主化は、習近平体制のこの5年間でさらに後退。15年には国家安全法が施行され、人権派弁護士ら約300人が拘束された。インターネット規制を通じて、言論を封じ込める体制も強化されている。世界に逆行する動きを深く憂慮する。
 中国政府は劉氏の遺体をすぐに火葬し、遺灰を海にまいた。墓が反政府運動の拠点になることを防ぐためとみられる。各地の支援者らも一斉に軟禁した。今後も厳しい情報統制を継続する見通しで、劉氏の存在を歴史上からも消そうとしている。国際社会が劉氏の遺志を語り継いでいかなければならない。
 ところが、中国との経済関係を優先する欧米諸国の批判は及び腰だ。ノーベル委員会は各国による劉氏への支援が弱いとして「悲しく、動揺している」と嘆いた。日本の岸田文雄外相も「中国の人権状況を注視する」と述べるにとどめた。日中対立の新たな火種を抱えたくないという安倍政権の本音が透ける。
 劉氏は12年前、日本と中国の関係について「日本は金もうけの関係しか保ってこなかった。非民主的な軍事大国が隣に存在することを自覚し、民主化支援策を進めた方が有益だ」と話した。日本でも「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法が施行されるなど、言論の自由を脅かす動きがある。劉氏が残した言葉を、今こそかみしめなければならない。


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