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山陰中央新報/2017/6/19 12:05
http://www.sanin-chuo.co.jp/column/modules/news/article.php?storyid=565753033

日中と一帯一路/相互利益を見据え対応を

 中国が推進する現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」について、安倍晋三首相は幾つかの条件を挙げた上で「協力していきたい」と初めて言明、海洋摩擦などで悪化した日中関係が改善に向かう兆しが出てきた。
 近年の日中関係悪化の背景には、中国の台頭と相対的な日本の地位低下という歴史的な変化があり、信頼関係の再構築は容易ではない。
 だが、今年は国交正常化45周年、来年は平和友好条約締結40年の節目でもあり、両国首脳は「対立」ではなく「共生」が相互の利益という大局を見据え、冷静かつ柔軟に関係修復を進めてほしい。
 首相は都内の講演で、一帯一路のインフラ整備について(1)万人に開放(2)公正な調達(3)事業の経済性−など「国際社会共通の考え方」を求め、同構想が「環太平洋の自由で公正な経済圏に良質な形で融合」し「地域と世界の平和と繁栄に貢献」するよう期待を表明した。
 習近平国家主席は5月、北京で一帯一路に関する大規模な国際会議を開き、各国に積極的な参加を呼び掛けた。会議に出席した親中派の二階俊博・自民党幹事長は習氏と会談し、日中首脳の相互訪問を呼び掛けた首相の親書を手渡した。習氏は関係改善に意欲を示した。
 習氏は2013年に一帯一路を提唱し、15年末には資金源となるアジアインフラ投資銀行(AIIB)を設立。日本は組織運営や融資の審査体制への不安を理由に米国と共に参加を見送ったが、安倍首相は最近、条件が整えば加盟を検討したいと発言した。
 方針転換の裏には、一帯一路への対応で米国に出し抜かれることへの懸念があるとの見方もある。4月の米中首脳会談を経て、北朝鮮の核・ミサイル問題などで両国の連携が強まった。一方で、日本の経済界は一帯一路のビジネスチャンスに注目する。東・南シナ海の海洋摩擦は深刻だが、この対立ゆえに経済や環境、文化など他の分野の交流を停滞させるべきではない。
 政府は来年の首相訪中と習氏来日に向けて調整を始めた。7月の開催を目指す首相と習氏の首脳会談、日本で開く日中韓首脳会談などを通じて、日中首脳の相互訪問に向けた雰囲気づくりを進める構えだ。
 ただ、日本の世論や多くのメディアは中国けん制に軸足を置いてきた安倍政権の軌道修正に戸惑っているようだ。一帯一路会議に関する論調の多くは中国の覇権主義と勢力拡大を警戒し、日本の参加にブレーキをかけようとするものだった。
 安倍政権は中国や北朝鮮の脅威をてこに、集団的自衛権の行使を認める安全保障法制づくりや、憲法改正の準備などを進めてきた側面がある。その結果、対中世論が著しく悪化し、関係修復の足かせとなっているのは皮肉だ。
 中国がAIIBの融資で対立する国を差別するなどの懸念は残るが、日本はAIIBに加盟した上で公正な運営を促すことができる。中国の強引な海洋進出は看過できない。引き続き、抑制を働き掛けていくべきだ。
 安倍首相は日中関係を修復し、国民の利益に沿う戦略的な対中政策を実行することができるのか、その本気度と手腕が問われている。


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