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北國新聞/2021/1/31 2:05
http://www.hokkoku.co.jp/_syasetu/syasetu.htm?県内の自殺者増加 雇用守る支援策に注力を

県内の自殺者増加/雇用守る支援策に注力を

 2020年の石川県内の自殺者数が前年より15人増え187人となり、2年連続で増加した。新型コロナウイルス禍が広がった昨年は全国の自殺者数も09年以降続いていた減少傾向が増加に転じ、厳しい社会情勢を映し出している。
 県内の自殺者の内訳は男性139人(前年120人)、女性48人(同52人)だった。2万919人を数えた全国状況をみると、男性が135人減の1万3943人で11年連続減少したのに対し、女性は885人増の6976人と過去5年で最多となった。今回の統計は警察庁がまとめた速報値で、詳細な分析は3月の確定値まで待たねばならないが、全国傾向で顕著な女性の増加が県内ではみられなかった点は注目できる。
 厚生労働省は全国で女性の自殺者が増えた要因としてコロナ禍に伴う失業などの経済的な困窮や外出自粛によるストレスが影響したとみており、夏から秋にかけて続いた著名人の自殺も関係した可能性を挙げている。同省によると、コロナ関連の解雇や雇い止めは15日時点で約8万人に上り、このうち非正規が約65%を占める。中でも飲食・宿泊業が大きな打撃を受け、女性の多い分野にしわ寄せが及んでいる。在宅勤務と外出自粛で家事や育児の負担が増し、家庭内暴力の相談が前年より5割近く増えるなど女性を取り巻く生活環境の深刻化が専門家から指摘されている。
 県内の宿泊、飲食業界は昨年末まで続いたGoToトラベルの効果で持ちこたえた面があるが、GoTo事業一時停止が続く中、雇用情勢の悪化が懸念される。失業率と自殺率が強い相関関係にあることは以前から指摘されており、行政は雇用確保や就業支援に一段と力を入れてもらいたい。
 厚労相指定法人いのち支える自殺対策推進センターは長引くコロナ禍で自殺要因となる雇用、暮らし、人間関係の問題が悪化していると警鐘を鳴らしている。周囲に不安を抱え孤立している人がいないか家庭や職場、地域で見守る意識を高めたい。小さな異変に気づいて声を掛けたり、行政や民間の相談機関につなぐ手助けが命を救う糸口になる。


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