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神戸新聞/2020/12/19 6:05
http://www.kobe-np.co.jp/column/shasetsu/202012/0013948964.shtml

建設石綿訴訟/国は被害者の救済を急げ

 建設現場でアスベスト(石綿)を吸い、中皮腫や肺がんなどの健康被害を受けた元労働者や遺族らが、国と建材メーカーに損害賠償を求めた訴訟で、最高裁は国側の上告を受理しない決定をした。規制を怠った国の責任を認め、原告への賠償を命じた東京高裁判決が確定した。
 兵庫県内の原告を含む千人以上が全国9地裁に起こした「建設アスベスト訴訟」で、国への賠償命令が確定するのは初めてだ。同種訴訟に影響を与えるとみられる。
 最高裁では五つの訴訟が審理中で、高裁で判断が分かれた国と企業の責任範囲などについて統一見解が出される見通しだ。
 国はこれ以上、原告と争うことをやめ、今回の結果を重く受け止めて被害者の救済を急ぐべきだ。
 二審判決は、国は1972~73年には作業員が石綿関連疾患にかかる危険性を予見できたと指摘し、遅くとも75年には、防じんマスク着用を雇用主に義務付けるべきだったとしていた。国の責任の重大さを、最高裁も認めたことになる。
 今回の最高裁決定が画期的なのは、「一人親方」と呼ばれる個人事業主についても国の責任を認定した点だ。二審判決で救済対象となっていたが、国側は、労働安全衛生法で保護される労働者には当たらないと主張していた。原告側の「建設現場で重要な地位を占めている社会的事実を考慮すれば、保護の対象になる」との訴えが通じた。
 加えて、メーカー側への請求を退けた二審の判断に対しては、双方の意見を聴く弁論を来年2月に開くと決めた。これにより、救済範囲が広がる可能性が出てきた。
 今回、賠償が認められた原告は327人だが、石綿関連の疾患で労災認定を受けた人は2019年度までに1万7千人を超え、建設業は同年度で全体の6割近くを占める。
 弁護団によると、毎年500~600人ほどの新たな患者が出ている。救済を待たず亡くなるケースも少なくない。原告が被害者のごく一部分であることを考えれば、国は幅広い救済に向けた基金創設などに、速やかに取り組む必要がある。
 建築などに使われた石綿による被害は、潜伏期間が十数年から50年と長い。2005年に尼崎市のクボタ旧神崎工場周辺で健康被害が発覚し、翌年に石綿健康被害救済法が施行された。同工場の被害者は約600人に上り、今も増え続ける。
 阪神・淡路大震災の被災地では、発生から25年を過ぎて解体現場などから飛散した石綿による被害も懸念されている。さらに広い範囲での健康調査の実施や救済策の拡充が求められる。


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