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愛媛新聞/2020/10/18 8:05
https://www.ehime-np.co.jp/article/news202010180008

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 契約社員やアルバイトなど非正規雇用の労働者が待遇格差の是正を求めた5件の訴訟で、最高裁が相次いで判決を言い渡した。非正規労働者への各種手当や休暇の付与は認める一方、賞与や退職金は認めなかった。
 個別事例に対する判断で結論も割れたが、最高裁は賃金や手当、休暇といった幅広い項目で法の禁じる「不合理な格差」の具体的な線引きを示した。非正規労働者は2千万人を超え、正規との格差是正は社会全体の要請だ。企業は改めてその責務を重く受け止め、適正な待遇を徹底する必要がある。
 最高裁は2018年6月、定年後の再雇用の格差などを巡る訴訟の判決で、不合理な格差について「賃金総額だけで比べるのではなく、給与や手当といった項目ごとに趣旨を精査すべきだ」との解釈を示した。今回の一連の訴訟でもこの枠組みを踏まえ、個別事情を検討して判断を下した。
 日本郵便の契約社員らが正社員と同様に各種手当や休暇を与えるよう求めた3件の訴訟の上告審判決では、手当の支給対象などにしないのは不合理な格差で違法だと判断した。手当の趣旨と、原告らが契約更新を繰り返し長年働いているといった雇用実態を丁寧に照らし合わせており、妥当な判断と言える。
 一方、それぞれ賞与、退職金が争点となった大阪医科大の元アルバイト職員の訴訟、東京メトロ子会社の元契約社員の訴訟では原告が敗訴した。賞与や退職金は手当ほど趣旨が明確でなく、判決は使用者側の裁量を広く認めた形だ。ただし、業務内容に違いがない場合は格差が不合理となるケースがあるとも指摘した。企業は格差が一律に容認されたわけではないと認識しなければならない。
 国は働き方改革の一環で「同一労働同一賃金」の施策を進めている。今年4月から大企業に適用され、来年度からは中小企業にも適用される。今回の判決を機に、各企業は自社の取り組みをいま一度点検すべきだ。改善点があれば、労使が話し合いを重ね、職場の事情に応じた納得できる線引きを探ることが求められる。労働組合の役割もいっそう重要になろう。
 厚生労働省の指針は、賞与や手当などについて不合理な格差の具体例を列挙。だが、退職金に関しては「不合理と認められる待遇の相違の解消などが求められる」とのみ記され、不合理かどうか具体的な線引きはしていない。待遇改善を企業任せとせず、指針のさらなる整備といった国の対応も欠かせない。
 非正規労働者の平均賃金は正規の3分の2で、社内教育の機会も限られる。業績が悪化すれば真っ先に契約を打ち切られるなど立場も不安定だ。新型コロナウイルス禍で、非正規が雇用の調整弁として扱われている実態が改めて露呈した。誰もが安心して働き続けられるよう、格差の根本的な是正に向けた議論も深めなければならない。


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