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神戸新聞/2020/9/16 6:05
http://www.kobe-np.co.jp/column/shasetsu/202009/0013698524.shtml

敵基地攻撃論/安倍談話にしばられるな

 自民党の新総裁に選出された菅義偉官房長官はきょう、衆参両院本会議での首相指名選挙を経て、新内閣を発足させる。菅氏は安倍政権の継承を掲げており、前任者が目指した敵基地攻撃能力の保有論議を進めるのか、対応が注目される。
 安倍晋三首相は先週、安全保障政策に関する談話を発表した。その中で、「今年末までにあるべき方策を示す」と表明した。
 退任間際の首相が、特定の課題で早期に結論を出すよう後任に促すのは、極めて異例だ。自らのレガシー(政治的遺産)とするはずだった政策実現を託す思いなのだろう。
 だが、安全保障の転換につながる重大な問題であるにもかかわらず、談話は閣議決定などの手続きを経ていない。熟議を軽視する姿勢は最後まで変わらなかったといえる。
 そもそも他国の領域の施設を破壊する行為は、ミサイル発射を阻止する「防衛措置」であっても、国際法が禁じる先制攻撃と区別がつきにくい。国是の「専守防衛」を逸脱する恐れが否定できず、歴代政権は慎重な構えを維持してきた。
 ところが6月以降、検討が加速し始める。自民党の提言を受けた安倍氏が「国家安全保障会議(NSC)で新しい方向性を議論する」と述べ、防衛計画の大綱などの見直しまで取りざたされる状況になった。
 契機となったのが、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の突然の配備断念だ。代替策のミサイル防衛網整備が課題となる中、北朝鮮は日本の備えをかわす新兵器開発を進めているとされる。そこで敵のミサイル拠点を破壊する攻撃能力の導入にまで話が及んだ。
 だが、与党の公明党は慎重な姿勢を崩さず、自民党内からも懸念の声が聞かれる。岩屋毅前防衛相が「論理の飛躍がある」と疑問を呈し、石破茂元幹事長も総裁選で議論が独り歩きする危惧を口にした。
 敵基地攻撃を巡る議論は、日米同盟の見直しにも波及しかねない。
 安全保障条約に基づき、自衛隊は自国を守る「盾」の働きに徹し、米軍が攻撃の「矛」を担う。その分担が曖昧になれば、他国から疑念を持たれ、日本に負担や肩代わりを求める米政府の圧力も増すだろう。
 菅氏は「与党の議論も受け止め、引き続きしっかり議論していく」と述べた。それなら多くの難題にどう向き合うかを明確にすべきだ。
 ただ、菅氏は総裁選で安保について多くを語らなかった。一方で「今はコロナを徹底して収束に持っていく」などと力を込めた。それなら安倍談話にしばられることはない。前任者の前のめり姿勢を修正することも、後継者の重要な役割である。


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