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読売新聞/2021/1/14 6:00
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20210113-OYT1T50287/

緊急事態拡大/今まで以上の危機感が必要だ

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、緊急事態宣言を追加発令することになった。今後も必要であれば、ためらわずに措置をとるべきだ。
 菅首相は宣言の対象に、関西や中部などの7府県を加えた。首都圏の1都3県に続く発令だ。
 大阪や愛知、福岡でも年明けから感染者が急増している状況を考えると、妥当な判断だと言えるが、追加発令の大半は知事側の強い要請に基づくもので、後手に回った印象は拭えない。
 人の移動の結節点となる都市で感染の拡大を許せば、地方に拡散するのは避けられない。人口が多い都市部を抱える今回の対象地域は、感染を抑え込むことに全力を挙げねばならない。
 飲食店の営業時間短縮や在宅勤務、不要不急の外出自粛など、一人一人の取り組みが重要になろう。政府がもっと国民の心に響くメッセージを発し、一層の協力を呼びかけることが不可欠だ。
 1都3県に宣言が出された後も4月の発令時と比べ、人出の減り方は鈍いという。自粛対象を限定的にとどめようとする政府の姿勢が背景にあるのではないか。
 若年層は感染者数が急増している。無症状や軽症で済むケースが多いため、年末年始の行動に緩みが出た可能性がある。重症化しやすい人にうつさないよう、今一度、気を引き締めてもらいたい。
 政府は宣言に伴い、営業時間短縮に応じた飲食店に支払う協力金を、1日最大4万円から6万円に引き上げた。飲食店の取引先を対象にした給付金も創設し、食材やおしぼりなどを納入する業者に最大40万円を支払うという。
 宣言が経済に及ぼす影響は大きい。政府は、休業に応じた店舗への支援策を明記した新型インフルエンザ対策特別措置法の改正案を通常国会に提出する方針だ。コロナ禍で苦境にある店舗は多い。息の長い支援を続けてほしい。
 感染力が強いとされる変異種が世界で猛威をふるっている。日本でも、英国やブラジルからの入国者に見つかっている。蔓延(まんえん)を防ぐため、監視の強化が必要だ。
 感染者の増加で、重症者向けの病床が埋まりつつある。入院先が決まらずに、自宅待機を余儀なくされる患者が増えた。医療従事者の疲労も蓄積している。
 大阪府は、コロナ治療に当たる看護師を登録する人材バンクを近く創設し、東京都は、3病院を新たにコロナ専門病院とする。こうした取り組みを各地で強化し、医療体制の拡充に努めたい。


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