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読売新聞/2020/11/22 6:00
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20201121-OYT1T50259/

衆院憲法審査会/国民投票法改正を前進させよ

 国民投票法の改正は2年以上棚ざらしとなり、憲法論議は遅々として進んでいない。国会はこの現状を改めるべきだ。
 衆院憲法審査会が今国会初の自由討議を行った。審査会長に自民党の細田博之前憲法改正推進本部長が就き、新たな顔ぶれでの審議となった。
 自由討議は今年に入って、まだ2回目である。憲法改正に強い意欲を示した安倍内閣のもとで、立憲民主党などの野党が開催を拒んできたためだ。
 新体制を機に、開催を定例化するなど、与野党が活発に議論できる環境を整えてもらいたい。
 自民党は、「国民投票を巡る議論を前に進めていかなければならない」と強調し、国民投票法改正案の早期成立を求めた。
 改正案は、憲法改正に関する国民投票が行われる場合の利便性を高めるのが主眼である。駅や商業施設に共通投票所を設置できるようにするほか、投票所に同伴できる子供の制限をなくすものだ。
 国政選挙や地方選挙ではすでに実施されており、国民投票にも適用するのは当然である。
 与党などが2018年6月に提出し、野党も内容に異論を唱えていない。成立に向けて、審査会は結論を出す時期に来ている。
 国民民主党は審査会で、改正案の採決に応じる考えを表明した。条件として、国民投票でのテレビCM規制などについて追加的な議論を行うことを求め、自民党も前向きな姿勢を示した。双方が歩み寄ったことは評価できよう。
 一方、立憲民主党は、テレビCM規制を優先して議論すべきだと主張した。投票の利便向上とは性質が異なる課題であり、採決に応じない理由にはならない。憲法論議を先送りする口実だと受け止められても仕方あるまい。
 インターネット広告が急増し、個人が発信できるSNSも普及している中、テレビCMへの規制を強化することが適切なのか。「表現の自由」との整合性も含め、慎重に検討する必要がある。
 審査会は、国の最高法規である憲法について調査し、改正原案をつくる役割を担っている。手続き法に時間を費やし、肝心の憲法論議を停滞させるべきではない。
 自民党は、自衛隊の根拠規定や緊急事態条項などを盛り込んだ4項目の改正案をまとめている。国民民主党も、年内に改正草案を公表する方針だという。
 各党による建設的な議論を通じて、憲法改正に対する国民の理解を深めていくことが大切だ。


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