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読売新聞/2020/2/26 6:00
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20200225-OYT1T50273/

新型肺炎対策/本格流行を回避する正念場だ

 新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため、社会全体で取り組まなければならない。
 政府が、新型肺炎対策の基本方針を決めた。患者が増加するスピードをできるだけ抑制する方針を打ち出した。
 国内では、感染経路が明らかでない患者集団が散発している。政府の専門家会議は、感染が急速に拡大するか、終息に向かうか、ここ1~2週間が「瀬戸際となる」と警鐘を鳴らした。
 基本方針ではこれまで分かっている病気の特徴を整理した。軽症や治癒する例が多い一方、高齢者や持病のある人は重症化するリスクが高いと指摘した。
 患者が急増すれば、医療体制が破綻し、重症者の治療が滞りかねない。政府や自治体、医療関係者は、危機感を共有し、連携して対策に当たらなければならない。
 国民に対しては、手洗いや咳(せき)エチケットの励行を促すとともに、風邪の症状があれば外出を控えるよう呼びかけた。
 軽い風邪にもかかわらず、不安から受診することは控えるよう、求めている。
 自分を感染から守り、感染しても人にうつすことを避けられれば、社会全体として流行のピークを遅らせ、感染者を減らせる。
 自治体や企業には、不要不急のイベントを延期することや、時差通勤などを提案している。
 通常の社会生活を控えるには及ばないが、多数の人が密集する場所では感染が拡大する恐れが高い。流行を防ぐため、一人ひとりが、できることを考えたい。
 政府は、国民に現状を正しく伝え、分かりやすい情報発信で社会不安を防ぐ必要がある。
 新型インフルエンザ対策として備蓄されている抗ウイルス薬などが、新型肺炎にも効くのではないかと指摘する専門家もいる。新型肺炎には治療薬がないだけに、副作用に注意しながら、臨床研究を急がねばならない。
 政府はマスクや消毒液の増産を業界に要請していくべきだ。
 新型肺炎の本格的な流行を見据え、先手先手で対策を検討していくことが重要である。
 地域単位で、病院ごとの役割分担をあらかじめ詰め、重症患者の受け皿を整えることが大切だ。
 集団感染が各地で広がった場合、これまでの水際対策や感染経路を追跡する調査は縮小し、一般病院での患者受け入れなど、医療体制の拡充に舵(かじ)を切ることになろう。発生状況に応じて、重点を変える柔軟な姿勢が求められる。


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