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北海道新聞/2020/2/24 10:00
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/396096?rct=c_editorial

性犯罪と刑法/泣き寝入り防ぐ方策を

 政府は今年、刑法の性犯罪規定の検証作業に着手する。最大の論点は、同意なき性行為を犯罪とする要件の在り方だ。
 性暴力を巡っては法定刑引き上げなどを盛り込んだ改正刑法が2017年に施行された。
 だが、被害者側が強く求めていた、抵抗が著しく困難な暴行や脅迫がなければ罪に問えない要件の撤廃は見送られていた。
 暴行や脅迫がなくとも、声が出なかったり、抵抗できなくなったりすることはある。現在の規定が性暴力の実態に無理解だという訴えは、重く受け止めるべきだ。
 一方、同意の有無だけを要件とした場合、内心を判断する難しさが課題となる。かえって立証が困難になる可能性があるばかりか、悪意に基づく虚偽の訴えが冤罪(えんざい)を生む恐れもある。
 17年の刑法改正の国会審議はわずか十数時間だった。議論を尽くしたとは言いがたい。被害者の救済に何が求められるのか。積み残した課題と向き合うときだ。
 福岡高裁は今月、酔いつぶれた女性に性的暴行を加えたとして準強姦罪に問われた被告の控訴審判決で、一審の無罪判決を破棄し、求刑通り懲役4年を言い渡した。
 相次ぐ無罪判決に抗議するフラワーデモの端緒となった事件の一つで、「女性が同意した」という被告の主張を非常識な発想と断じた。議論を深める契機としたい。
 内閣府が18年に発表した調査によると、女性の7・8%が性被害に遭い、そのうち警察に相談した人は2・8%だった。58・9%はだれにも相談できなかった。
 意に反する性行為を強要されても、暴行・脅迫要件を満たさなければ罪に問えないのでは、被害者に高いハードルを課していると言わざるを得ない。
 逆恨みや捜査段階での細かい事情聴取を恐れる被害者も多いだろう。被害者側の落ち度を問うような中傷も、社会に後を絶たない。
 法改正の議論にあたっては、被害者の多くが泣き寝入りする背景も直視する必要がある。
 捜査当局や裁判官を対象にした性犯罪に関する研修の充実も、被害実態の理解に欠かせない。
 同意なき性行為を犯罪と定める英国では法律で「同意」を定義し、同意を阻むものとして、暴行・脅迫のほかアルコールや薬物など具体的に示す。参考にしたい。
 性犯罪は「魂の殺人」と言われる。罪の問い方と並んで、被害者を支える行政や民間の取り組みの充実も重要だ。


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