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河北新報/2020/2/16 8:00
https://www.kahoku.co.jp/editorial/20200216_01.html

首都機能移転論議/巨大災害が切迫する今こそ

 自民党の若手国会議員約20人が首都機能移転に関する勉強会を始めた。首都直下地震の被害想定などを踏まえ、東京一極集中のリスクと移転の効果を再検討する。首都圏を襲う巨大災害の確率が高まっている現在、移転論議を本格化させる意義は大きい。
 首都機能移転の最大の目的は防災であることをまず確認しておきたい。首都直下地震や南海トラフ巨大地震、台風などの深刻な災害に首都圏が直撃された場合、国会や行政が長期間にわたって機能不全に陥る恐れが強い。
 国の中枢機能を守るために首都のバックアップ体制を充実させるのはもちろん、機能そのものを一定程度、地方に移すことは十分に合理性がある。地方の大都市などにリスクをどう分散させるのが最善なのか、具体的な議論に踏み込んでもらいたい。
 首都機能移転は1990年に衆参両院が国会と政府機能の移転決議を行い、議論が本格化した。衆参の特別委員会設置や国会移転法の制定などを経て、国の審議会が99年、候補地として福島県など3カ所を答申した。
 自治体や経済界がともに誘致合戦を展開したが、移転を巡って東京が猛反対したほか、移転に伴う12兆円を超える巨額の費用が批判を浴びた。2002年、当時の小泉純一郎首相が「政治課題に載せるべきではない」と答弁し、議論は打ち切られた。
 当時と現在では首都圏を巡る状況は異なってきた。壊滅的な被害が懸念される首都直下地震は、30年以内にマグニチュード(M)7クラスが発生する確率は70%程度。死者・行方不明者は最悪で約2万3000人に上る。
 首都直下地震ばかりではない。西日本全域に大きな被害が出る南海トラフ巨大地震は、同じく30年以内にM8〜9の地震が発生する確率が70%だ。この地震では首都圏にも大きな被害を与えるという警告が専門家から出ている。
 水害による首都水没の危険にもさらされている。東京都の被害予測では室戸台風(1934年)並みの台風の直撃で東部を中心に都の3分の1が水につかり、荒川流域では堤防が決壊し、浸水が1週間以上続く。水深は最大で10メートルにも達する。
 東日本大震災以降、震災の教訓として、民間企業の中には本社機能を地方に移転させる会社が現れている。他方、政府機関に関しては、文化庁の京都への移転だけが進行中で、他の省庁は国会対応などを理由に本格移転には消極的な態度だ。
 首都機能移転には、限界を超えた人口過密や地価高騰など、一極集中の弊害を緩和する付随的な効果も期待できよう。実現の壁であった移転費用に関して再検討した上で、本格的な移転論議に臨んでもらいたい。巨大災害の発生確率を考慮すれば、残された時間はそう多くない。


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