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西日本新聞/2020/2/14 12:00
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/584012/

異例の検察人事/政権の都合なら許されぬNew

 「異例の人事」である以上、政府は説得力のある理由を説明すべきだ。首相官邸の意向ではないのかという疑念を招き、検察への国民の信頼が揺らぐようなことがあってはならない。
 黒川弘務東京高検検事長の定年を延長した政府の閣議決定が波紋を広げている。検察官の定年延長は前例がないからだ。
 検察庁法は検事総長以外の検察官の定年を63歳と定める。定年延長の規定はない。黒川氏は今月8日に63歳の誕生日を迎えたが、これに先立ち政府は1月31日に国家公務員法の規定を適用し、黒川氏の定年を8月7日まで延長すると閣議決定した。
 野党は「違法、脱法行為だ」と批判している。稲田伸夫検事総長が慣例通り、在任約2年となる今年8月に勇退すれば、今回の定年延長で黒川氏が後任に就く道が開けたことになる。
 黒川氏は法務省の官房長や事務次官などを歴任し、法案の処理や国会対応などを通じて首相官邸の信任も厚いとされ、検察トップ人事含みの定年延長ではないかとの見方が出ている。
 これに対し政府は、黒川氏の定年延長について「重大かつ複雑、困難な事件の捜査・公判に対応するため」(森雅子法相)と主張するだけで、明らかに説得力を欠く。それでは半年たてば、その重大・複雑・困難な事件は解決するのか。後任の検事長が見当たらないほど検察は人材不足なのか-と問いたい。
 定年制が盛り込まれた国家公務員法改正案を審議した1981年の衆院内閣委員会で、人事院は「検察官と大学教員は既に定年が定められ、今回の定年制は適用されない」と答弁していた。野党がその議事録を突き付けて「過去の答弁と矛盾し、違法だ」と追及したが、政府側は「国家公務員法の規定が適用される」と押し通している。
 確かに検察官も国家公務員だが、犯罪を捜査し公訴を提起する特別な権限を持つ。政界の捜査に乗り出すこともある。検察官は厳正に公平・中立で、常に政治との適切な距離が求められることは言うまでもない。
 その権限の大きさや公務の特殊性に照らせば、一般の国家公務員と同列に扱うのは無理がある。検察庁法が検察官の定年を別個に定めるのも、そうした趣旨と理解するのが自然だろう。
 安倍晋三政権が2013年の内閣法制局長官人事で、内部昇格の慣例を破り、集団的自衛権の行使を容認する立場の外務官僚を起用した「異例の人事」を改めて思い出す。
 もし、政権にとって都合のいい人材を検察トップに据えるために踏み切った異例の定年延長であるとしたら、断じて許されないと指摘しておきたい。


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