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河北新報/2020/2/12 8:00
https://www.kahoku.co.jp/editorial/20200212_01.html

郵政株売却期限延長/経営の在り方見直すべきだ

 政府は日本郵政の株式の売却期限を2022年度から5年延長し、27年度とする方針を決め、関連法の改正案を開会中の国会に提出する。東日本大震災の復興を担う復興庁の設置期限を30年度まで延長するのに伴う措置だ。
 かんぽ生命の不適切販売などの影響で郵政の株価は低迷し、既に昨年末の段階で19年度中の売却は見送る事態を余儀なくされていた。株式の売却期限の先延ばしによって、民間企業としての自立はさらに遅れる。
 保険の不正販売問題を受けて、郵政グループ3社の新しい経営体制が1月にスタートしている。しかし、現段階では膨大な不正販売の追加調査などに追われ、新経営陣は収益力を高める成長戦略を示せないままでいる。
 追加調査はもちろん重要だが、肝心なのは完全民営化に向けて経営方針を早急に示すことであり、そうしなければ株価の低迷から脱するのは難しい。かつての「郵政ブランド」に安住した緊張感を欠いた経営では、株価の上昇は望めないだろう。
 政府が保有する日本郵政の株式の売却収入は、復興財源確保法で震災の復興に充てるとされた。4兆円の財源を確保する計画で、過去2回の売却では計2兆8千億円を調達した。しかし、現在の株価は残る1兆2千億円を確保する水準にはない。
 一連の不正販売の背景にあるのは、不完全な民営化によって自由な経営が縛られ、新規事業の展開が困難な状況に郵政が置かれていることだ。民営化そのものではなく、中途半端な民営化が経営の足かせとなり、仕方なく厳しいノルマ主義に至った側面は否定できない。
 郵政民営化の停滞は、民主党政権時代の12年、政府に日本郵政株の3分の1超の保有を義務づけ、17年9月までの金融2社の全株売却期限を撤廃したことなどで生じた。政府が大量の株式を保有する状況では、自由度の高い効率的な経営は難しい。
 民営化は民業圧迫につながるとして、当初から本格的な融資業務や魅力的な新商品の開発は制限されてきた。全国にある郵便局網の維持も義務とされている。こうした制約が効率的な経営を阻害する要因であり続けている。
 金融機関を巡る環境の激変に目を向けたい。インターネットを利用したネットバンキングの普及、低金利による運用難などで民間の金融機関は支店の統廃合を急ぐ。郵政に課せられた制約を取り除かない限り、収益向上は長期にわたって困難だろう。
 その意味で政府や国会の責任は重い。民営化が始まった当初と現在の状況はかなり異なっている。郵便、貯金、保険の全国一律のサービス提供が今なお必要なのか。もう一度、民営化の原点に立ち返った論議が必要だ。日本郵政だけの責任ではない。


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