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河北新報/2020/1/17 8:00
https://www.kahoku.co.jp/editorial/20200117_01.html

災害ボランティア/支援する側を支える制度を

 6434人が死亡、3人が行方不明となった阪神大震災(1995年)の発生から、きょうで25年となった。被災地には当時、若者を中心に延べ約140万人が支援に駆け付け、この年は「ボランティア元年」と呼ばれる。
 それから四半世紀、地震や噴火、豪雨、台風などの自然災害が絶えない。一定規模の災害が起きると、多くのボランティアが被災地で支援活動に汗を流す姿が当たり前のようになった。災害ボランティアは阪神大震災を契機として浸透し、社会に定着したと言っていい。
 その活動は今後、さらに必要性を増すだろう。災害が甚大化する一方で、コミュニティーは弱体化し、広域合併などで自治体の体力はそがれている。被災自治体だけによる被災者支援は不可能に近く、ボランティアやNPOの力に頼らざるを得ない。
 しかし、災害ボランティアやNPOなどが活動する環境の整備は遅れている。行政は応援や支援を有効に活用する「受援力」をいかに高めるのか。多様な団体や個人とどう連携し、活動を調整するのか。課題は山積している。
 そうした中で、支援する側を支える兵庫県の新制度は注目に値する。自然災害の被災地で活動するボランティアを支援するため、県は本年度、交通費の助成制度を設け、昨年10月の台風19号で初適用した。がれきの撤去や泥かき、避難所運営などを手伝う5人以上のグループ、団体に最大20万円を補助する。
 財源には、使途を明確にしたふるさと納税を活用した。ボランティアは手弁当が原則だろうが、遠方の被災地へ赴くには交通費の負担がネックとなっている。阪神大震災の被災地から、災害ボランティアへの公的な支援制度が生まれたのは意義深い。
 東日本大震災をはじめ、昨年の台風19号などで、東北は多くの支援を受けた。復興事業で、とりわけソフト面が弱いとされる宮城県はこうした制度の導入を検討したらどうか。国レベルでも同様の制度が広がってほしい。
 災害ボランティアへの支援が、被災者の生活再建や被災地の復旧復興を下支えする。その意義を確かめ合い、災害ボランティアの裾野を広げる工夫が求められる。
 東日本大震災を経て、災害ボランティアの新しい動きも出てきた。受けた恩を別の人に送る「恩送り」として、過去の被災地が新たな被災地を支援する「支援のリレー」が目立つ。支援の連鎖がそれぞれの被災地や人々をつなげ、地域に新たな地平が開かれることに期待したい。
 大震災の被災地などではボランティアが一時的な活動にとどまらず、街づくりなど長期的な復興活動に携わるようにもなった。市民が主体となった地域づくりの視点からも、ボランティア文化の醸成を社会全体で考えたい。


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