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北海道新聞/2019/10/10 6:00
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/353217?rct=c_editorial

ノーベル化学賞/社会の革新を担う電池

 スマートフォンなどに使われるリチウムイオン電池の基礎を築いた旭化成の吉野彰名誉フェロー(71)ら日米の研究者3人が、今年のノーベル化学賞に決まった。
 日本人では2010年に「カップリング反応」で受賞した鈴木章北大名誉教授、根岸英一氏以来、8人目。昨年の本庶佑(ほんじょたすく)京大特別教授の医学生理学賞に続く快挙だ。
 リチウムイオン電池はIT社会の実現に貢献し、地球温暖化対策の切り札としても脚光を浴びる。
 電気自動車(EV)や再生可能エネルギーの普及に、安全で大容量の蓄電池の開発が欠かせない。
 吉野さんの栄誉をたたえるとともに、地球規模の環境問題の解決に向け、日本の科学技術を結集することを期待したい。
 リチウムイオン電池は、何度も充電可能な2次電池の一つだ。
 小型で軽量、高性能と三拍子そろった画期的な電池として「モバイル革命の原動力」と評され、エネルギー革命の要の蓄電池としての発展が注目される。
 社会への影響と可能性の大きさは、まさに受賞にふさわしい。
 共同受賞した米テキサス大ジョン・グッドイナフ氏らは1980年代、発火しやすいリチウムを、コバルト酸リチウムの形で2次電池の正極に使うことを発見した。
 吉野さんはこれに着目し、特殊な炭素繊維の負極と組み合わせることで、高電圧・長寿命でありながら発熱を抑えた電池の原型をつくり、特許を出願した。
 「研究は頭の柔らかさとその逆の執着心の両方が必要」と述べるとおり、発想と努力の結晶だ。
 91年、その世界初の実用化を、元ソニーの西美緒(よしお)氏=札幌北高卒=が担ったことも心に留めたい。
 吉野さんらのリチウムイオン電池を土台に、既に次の革命に向けた研究が始まっている。電極などにさらに工夫を加えた、より安全な「全固体電池」もその一つだ。
 EVの電源として今後、大きな需要が見込まれ、開発競争が激しさを増している。
 また、太陽光発電などの再生可能エネルギーは発電の不安定さが普及の壁だが、電気の貯蔵システムができれば一気に転換が進む。
 懸念されるのは、日本が科学技術創造立国を掲げながら、投資額の伸びや人材交流で米国や中国、韓国に後れを取っていることだ。
 リチウムイオン電池の生産では中国勢にシェアを逆転された。その轍(てつ)を踏まぬよう、産官学の連携を深め、ノーベル賞の成果を発展させていかねばならない。


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