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河北新報/2019/9/11 8:00
https://www.kahoku.co.jp/editorial/20190911_01.html

日産社長辞任/信頼と業績の回復に全力を

 日産自動車でまたも企業統治の不備が露呈した。西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)が不当な役員報酬を得ていた事実が明らかとなり、辞任を余儀なくされた。日産は低迷する業績の回復と消費者の信頼回復に全力で取り組まなければならない。
 西川氏が得ていた不当な役員報酬は、株価に連動して上乗せする「ストック・アプリシエーション権(SAR)」という制度を利用した。事前に権利の行使日を決め、その日に日産の株価が上がっていれば、差額を受け取れる仕組みだという。
 意図的に行使日を株価が上昇した日にずらして、西川氏は約4700万円を余分に受け取っていた。これでは会社法が防止策を講じている役員報酬のまさに「お手盛り」と言えよう。会社に損害を与える過大な報酬が問題視されるのは当然だ。
 日産は、SARの行使日の変更は違法ではなく、西川氏からの指示もなかったとしている。しかし、違法か合法かという問題以前に、不当な巨額報酬それ自体が株主や従業員、ユーザーに対する重大な裏切りだと言える。
 企業体質の改善を日産は急がなければならず、同時に低迷する業績の立て直しを図らなければならない。さらに筆頭株主である仏ルノーとの困難な経営統合交渉が待ち受けている。来月末までに選任される次期CEOは困難なかじ取りを迫られる。
 会社法違反(特別背任)などの罪で起訴された前会長カルロス・ゴーン被告が主導した拡大路線が裏目に出て、欧米を中心に日産は販売低迷にあえいでいる。2022年度までに世界の14拠点で1万2500人を削減する計画を7月に発表したばかりだ。
 次世代の技術開発に備えて計画していた2500億円の社債発行計画が今回の件で延期されるなど、経営に混乱を招いた西川氏の引責辞任は当然だろう。他方、経営統合交渉に関しては西川氏の手腕が期待されており、辞任は日産にとって痛手だ。
 辞任を歓迎しているのはルノーの経営陣と筆頭株主である仏政府ではないか。日産が経営危機に陥った1999年に資本提携して以来、ルノー優位の資本関係のままだ。当時の経緯を熟知し、出資比率の見直しの交渉を指揮してきたのが西川氏だという。
 日産はわが国の基幹産業である自動車産業を支える一翼だ。ルノーより事業規模が上回りながら資本関係は劣勢である現状を是正し、経営の自由度を高めるのは、日産の悲願であり、日本政府の考えや国民の意向にも沿う。
 そのような背景も合わせて考えると、今回のような不当報酬による経営者の退場は誠に残念な事態だ。後任の経営者は透明度の高い企業経営に努める一方、ルノーとの困難な今後の経営統合交渉を何とか乗り切ってもらいたい。


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