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読売新聞/2019/7/8 6:00
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20190707-OYT1T50172/

[参院選]憲法改正/活発な提案で論点掘り下げよ

 新しい時代に対応し、憲法のあるべき姿を考えることが大切だ。各党は自らの見解を積極的に示し、議論を掘り下げなければならない。
 安倍首相は、憲法論議を進めるか、進めないのかを参院選で問う考えを示している。
 昨年来、衆参両院の憲法審査会は機能不全に陥っている。立憲民主党など野党が、安倍内閣での憲法改正に反対し、審査会の開催に応じていないためだ。首相の問題意識は、理解できる。
 最大の論点は、自衛隊に関する9条の扱いである。平和を守り、国民の安全を確保する自衛隊の役割は重要度を増している。違憲論を払拭(ふっしょく)する意義は大きい。
 自民党案は、戦力不保持を定めた2項を維持した上で、必要な自衛の措置をとるための実力組織として、自衛隊の保持を明記する。現行条文を残すことで、他党の合意を得やすくする狙いがある。
 公明党は、必要な規定を加える「加憲」の立場を取るが、9条改正案について「多くの国民は自衛隊を違憲とは考えていない」として、慎重な姿勢を示す。与党間のすり合わせが欠かせない。
 9条に関し、立民党は、集団的自衛権行使の限定容認を盛り込んだ安全保障関連法が違憲だと断じる。集団的自衛権の行使には、わが国の存立が脅かされる場合など、極めて厳しい要件がある。立民党の指摘は当たらない。
 自衛隊の重要性や厳しい安全保障環境などを踏まえて、冷静に論じることが肝要である。
 立民、国民民主両党は参院選公約で、衆院の解散権を制約することや、国民の知る権利の充実などを挙げている。日本維新の会は、教育の無償化などを掲げる。
 各党は、狙いと内容を具体的に説明しなければならない。
 憲法改正には、衆参各院の3分の2以上で発議し、国民投票で過半数の賛成を得る必要がある。参院選は、与党と改憲に前向きな日本維新の会などで3分の2を維持できるかが一つの焦点だ。
 国民投票を視野に入れれば、できるだけ多くの党が賛同し、改正案を取りまとめることが望ましい。与野党双方が、政局と一線を画し、最高法規のあり方について真摯(しんし)に話し合うべきである。
 憲法は、国の統治の仕組みや、国民の権利と守るべき義務などを定めており、一人一人の暮らしに深くかかわっている。参院選を通じて、理解を深めたい。


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