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西日本新聞/2019/5/11 12:00
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/syasetu/article/509220

米イラン対立/挑発自制し核合意維持を

 関係国が苦労してつくり上げた合意が、破綻の危機にひんしている。憂慮すべき事態だ。
 イランのロウハニ大統領が、米欧など6カ国との間に結んだ核合意の履行を一部停止すると発表した。濃縮ウランの貯蔵量の制限を順守せず、事態の推移によっては濃縮度の高いウランの製造にも踏み切るという。核開発の本格的再開に結びつく動きであり、看過できない。
 イランにしてみれば、今回の決定は、米国による過剰な対イラン圧力への対抗措置という位置付けだろう。
 イランと米国、英国、フランス、ドイツ、ロシア、中国6カ国は2015年、イランが核開発を大幅に制限する見返りに、欧米がイランへの経済制裁を解除することで合意した。
 しかし、17年に政権に就いたトランプ大統領は、オバマ政権下で結ばれたこの合意を「最悪の取引」として尊重せず、18年5月に合意から一方的に離脱してイランへの制裁を再開した。
 トランプ政権の対イラン圧力はエスカレートする一方で、イラン産原油の全面禁輸措置に踏み込んだ。日本を含む第三国にもイランとの原油取引を認めず締め付けを強めている。
 他の合意参加国は、イランはこれまで核合意を順守していると見ており、米国の圧力強化に批判的だ。合意の存続を目指してきたが、米-イランの対立激化に頭を痛めている。
 トランプ政権の過剰なイラン敵視政策の背景にあるのは、根強い反イラン感情を抱く米国保守派に対するアピールだろう。イランを弱体化させ、中東に広がるイランの影響力を排除することで、米国に都合のいい新たな中東秩序を形成しようという思惑もありそうだ。
 ただ、これにイランが簡単に屈するとは思えない。力を誇示する米国の中東政策が、結果的には、いたずらに地域の緊張を高めているのが現状だ。
 米国は空母を中東に派遣するなどして軍事的圧力も強めているが、イランの対応次第で偶発的な軍事衝突も懸念される。ペルシャ湾での紛争は、中東諸国から日本への原油供給にも悪影響を及ぼしかねない。
 まず、イランも米国もこれ以上の挑発を自制し、軍事的緊張のエスカレートを避けることだ。イランは核開発の再開方針を取りやめ、合意を巡る国際協調を重視する姿勢を示すべきである。欧州諸国はイランを粘り強く説得し、核合意を維持する方策を模索してほしい。
 同時に米国も、関係国の懸念に耳を傾け、独善的な中東政策を改める必要がある。自ら挑発して危機をあおるなど、責任ある大国のすることではない。


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