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西日本新聞/2019/5/6 12:00
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/syasetu/article/507995

勤務医の働き方/都市偏在の是正も必要だ

 こんな働き方で、医師の命を守ることができるのか。
 医師の働き方改革を議論してきた厚生労働省の有識者検討会が報告書をまとめた。
 2024年度から適用される勤務医の残業時間の上限を、いわゆる過労死レベルを踏まえて「年960時間」とする一方で、地域医療を担う特定の医療機関については35年度までの特例として、最大で「年1860時間」とするのを認める。
 労働時間を急激に減らすと、地域医療提供に支障が出る恐れがあるからだという。連続勤務が28時間を超えないようにするといった条件付きだが、「過労死を前提とした働き方」といった批判が出るのは当然だ。
 研修医や専門技術を学ぶ医師も、集中的に技術水準を向上させるため、年1860時間まで認められる。多くの症例を体験することは医師育成に有効とはいえ、若手医師に長時間労働を強いることにならないか。新潟県の女性研修医が16年1月に過労で自殺した事実を、改めて医療界全体で重く受け止める必要がある。
 医師には、診察を断れない「応召義務」がある。患者の命を守るためには長時間労働も仕方ないという考え方が、医療現場に深く根付いているという。
 報告書は医療機関の労務管理の改善や意識改革、医師の労働時間を減らすため、業務の一部を看護師などに移す「タスクシフト」の推進を求めている。出産・育児期の女性など、時間制約のある医師が働きやすい環境の整備も盛り込まれた。
 一連の改革を着実に進めるために、厚労省は実効性のある支援策を打ち出すべきだ。
 私たち市民の側が意識を変えることで、勤務医の負担を減らすこともできる。
 軽症ならば、基幹病院ではなく、まずはかかりつけ医を受診する。受診を迷う場合の専用電話相談を活用する。そんな風潮を社会に根付かせたい。
 もちろん、法外な長時間労働を特例として認めなければ成立しない地域医療の在り方を、抜本的に見直す必要があることは言うまでもない。
 医師は都市部に集中し、地方部には少ない。卒業後の一定期間、地域医療に従事するよう義務付ける医学部の「地域枠」も十分に機能せず、医師偏在の解消に結び付いていない。激務や訴訟リスクなどで外科や産婦人科などが敬遠されて生じる「診療科偏在」も深刻な問題だ。
 国は地域医療の再編を進めている。いかに地域・診療科の医師偏在を是正し、人口構成に即した適切な医療提供体制を確立するのか。勤務医の働き方改革に欠かせない視点である。


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