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中國新聞/2019/4/28 10:00
http://www.chugoku-np.co.jp/column/article/article.php?comment_id=528857&comment_sub_id=0&category_id=142

日米首脳会談/譲らぬ姿勢を示すべきだ

 安倍晋三首相が、トランプ米大統領とホワイトハウスで会談した。新貿易交渉が本格的に始まって以降、初の対面である。
 ディール(取引)好きのトランプ氏らしく、公開された会談の冒頭、「農産物の関税をなくしたい」と唐突に突き付けてきた。牛肉などの輸出で相当、日本に不満を募らせているらしい。5月中に貿易協定を結ぶ可能性にまで言及した。
 安倍首相は反論らしい反論もせず、「双方にとって利益になるよう交渉を進めたい」と応じた。一歩引いたような物言いには違和感が拭えない。
 新貿易交渉は、結果次第では私たちの暮らしや産業に大きな影響を及ぼしかねない。首相は臆さず、日本の立場を説明し、譲らぬ姿勢を示すべきである。
 安倍首相にしてみれば、先制パンチを食らった気分だったかもしれない。トランプ氏の話を最初はうなずいて聞いていたものの、途中から表情がみるみる険しくなった。
 会談はその後、非公開となった。新貿易交渉のやりとりは、どれくらい具体的に交わされたのか。関心が集まったのは当然である。会談後、安倍首相を囲んだ同行記者団がまずぶつけた質問も貿易問題だった。
 ところが、首相は何を思ったのか、北朝鮮問題から切り出した。トランプ氏と「突っ込んだやりとりをした」とし、非核化に向けて「積極的な役割を果たす」と強調した。
 その後に、ようやく新貿易交渉に触れ、日米両国で「ウィンウィン(相互利益)の関係」を目指すと述べた。米国からは既に、自動車での関税引き下げや輸入の数量規制を求められていた。防戦一方だったから、後回しにしたのではないか。
 首相は、日本の主張をこれまで通り、述べたのだろうか。つまり、農産物だろうと自動車だろうと、環太平洋連携協定(TPP)の水準以上に譲るつもりはないのだ、と。
 どうにでも受け取れる「ウィンウィン」などと濁しているようでは、トランプ氏の術中にはまりかねない。
 会談の成果に挙げた北朝鮮問題にしても、現実には「積極的な役割を果たす」どころではないだろう。金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は先日、ロシアのプーチン大統領と会談を持った。かつて非核化を話し合った6カ国協議のメンバー国で、北朝鮮との首脳会談を果たしていないのは日本だけとなった。
 拉致問題の解決に向けても、日朝間の首脳会談は重要なプロセスである。日本はしかし、公式な外交ルートを持っていない。韓国との関係も悪化の一途をたどっている今、会談実現への協力を当てにできるのは米国ぐらいしかあるまい。
 そんな状況下で進めざるを得ないのが新貿易交渉である。6月に大阪で開く20カ国・地域(G20)首脳会合までに、日米首脳会談はさらに2回予定されている。来年の大統領選に向けて具体的な成果が欲しいトランプ氏は、その2回で決着を図りたい意向とみられる。
 米国のペースに乗って、合意を急ぐべきではない。トランプ氏が望む日本車の輸入数量規制は世界貿易機関(WTO)ルール違反であることも指摘し、保護主義からの脱却を辛抱強く説き続ける必要がある。


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