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中國新聞/2019/4/24 10:00
http://www.chugoku-np.co.jp/column/article/article.php?comment_id=526963&comment_sub_id=0&category_id=142

スリランカ爆破テロ/憎悪の連鎖を断ち切れ

 またしても卑劣なテロが起きてしまった。断じて許すことはできない。
 スリランカでキリスト教会や高級ホテルを狙った同時多発の爆弾テロが発生し、日本人1人を含む多数の犠牲者が出た。
 10年前に内戦が終結して以来、復興へ歩みを進め、治安も大きく改善していただけに、惨劇の衝撃は大きい。
 狙いは何なのか、背後に何か潜んでいるのか。スリランカ政府には徹底的に真相を究明し、テロ防止に向けた対策を急ぐよう求めたい。国際社会も捜査などに協力する必要がある。
 連続爆破があったのは、最大都市コロンボや周辺都市の教会や高級ホテルなどだ。当日は復活祭の日で、大勢のキリスト教徒が集まる教会を標的にしたようだ。
 日本人が犠牲になったホテルでは、レストランで爆発が起きた。各国からの観光客やビジネス客に狙いを定めたのだろうか。用意周到に計画され、キリスト教徒や外国人を狙った組織的な犯行といえよう。
 犯行声明は出ていないが、スリランカ政府は、国内のイスラム過激派組織「ナショナル・タウヒード・ジャマア(NTJ)」が関与したテロとの見方を強めている。
 非常事態宣言も発令した。テロに関わった人物の特定や国際的な背後関係について捜査を進めるのは当然だが、新たなテロへの警戒も怠ってはならない。
 スリランカでは、複雑な宗教・民族構造を背景にした抗争がたびたび起きていた。
 1980年代には人口の7割以上を占める仏教徒中心のシンハラ人と、次に多いヒンズー教徒中心のタミル人が内戦で争い、四半世紀余りにわたって泥沼の戦いを続けてきた。
 だが今回のテロの当事者とみられるイスラム教徒とキリスト教徒はいずれも人口の1割前後で、内戦時の対立の構図が関連しているとは考えにくい。
 内戦が2009年に終結してからは、小規模な衝突はあったものの、多数の死傷者を出すようなテロは起きていない。
 むしろ治安の回復とともに世界的な観光地として人気を集め、日本からの観光客も年間約5万人に上っているほどだ。警戒レベルは引き下げられ、今回標的にされた高級ホテルも手荷物検査などはしていなかったという。
 南アジアでは近年、中東の過激派組織「イスラム国」(IS)の影響や、過激思想の流入に対する警戒感が強まっていた。内戦終結から復興が進み、比較的警備が手薄だったスリランカを新たな標的にした可能性も否定できない。
 イスラム過激派の関与が強まったことで、イスラム教徒への敵意が広がらないかも心配だ。今回のテロで宗教対立が激化して、政情不安に陥るようなことになればテロを企てた勢力の思うつぼだろう。
 スリランカ社会が不安定化しないよう、国際社会も注視する必要がある。テロへの報復や憎悪の連鎖を何としても断ち切りたい。
 日本は経済や技術協力を通じてスリランカと良好な関係にある。新たなテロを防ぐためには、経済と政治の安定も欠かせない。政府はできる限りの支援を尽くすべきである。


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