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中國新聞/2019/4/20 10:00
http://www.chugoku-np.co.jp/column/article/article.php?comment_id=523977&comment_sub_id=0&category_id=142

教科担任制/先生を増やすのが先だ

 各教科を専門教員が受け持つ教科担任制の小学5、6年生への導入推進を、柴山昌彦文部科学相が中教審に諮問した。
 中教審は十数年ぶりに小学校から高校までの教育を今後どうするか、総合的に検討する。教科担任制は、その中の重要な柱の一つとなる。現在は分かれている小学校と中学校の教員免許の一体化も同時に検討し、来年末をめどに答申するという。
 背景には、小学校では2020年度から全面実施される新学習指導要領がある。「主体的・対話的で深い学び」を掲げており、その土台づくりが狙いなのだろう。知識偏重ではなく、学んだことを基に課題を解決したり新しい価値を見いだしたりする能力を育てたいようだ。
 ただ先生の長時間労働が問題になっている今、先生の人数を増やすのが先ではないか。
 文部科学省と厚生労働省による過労死を巡る現場教師へのアンケートで、学校での過重勤務を防ぐため必要だと感じる取り組みのトップは「教員の増員」で回答者の8割近くを占めた。小学校の先生に限れば8割を超えていた。政府は、現場の実態や声に耳を傾けるべきである。
 小学校では、クラス担任の先生が全ての教科を教えるのが基本となっている。毎日ある6時間の授業全ての準備をするのは手間がかかる。教科担任制を取っている中学校の先生より、多い授業数をこなしている小学校の先生も少なくない。
 勤務の過酷さは、文科省が17年に公表した実態調査でも明らかになった。小学校の先生の33・5%は時間外労働が月80時間を超す「過労死ライン」に達している。先生たちの過重な負担を軽減することが急がれる。
 専門教員の重要性は論をまたない。新指導要領で来年春から小学5〜6年生で教科化される英語については既に文科省が、確保のための経費を予算化している。他の科目にも教科担任制を広げるには、国の予算措置も必要だろう。
 クラス担任が、幾つかの授業を教科担任に任せられれば、空いた時間に次の授業の準備をするなどで「残業」を減らせるはずだ。教科担任制の導入が、働き方改革につながると期待されるのも当然だろう。
 現状を見ると、音楽については5割強、理科では4割以上の小学校に教科担任制が広がっている。専門性の高い教師が教えることで、苦手科目が分かるようになったり関心を深めたりする児童も増えるのではないか。
 専門性の高い先生を増やすことが、教育の質向上や先生の負担軽減につながるのは間違いない。問題は、そうした人材をどうやって確保するかである。
 待遇もきちんと考えることが必要だ。今は教科担任の先生が非常勤になっている学校もある。不安定な雇用を安易に増やそうとすれば、専門性の高い先生はなかなか集まるまい。
 都市部と山間部や離島など地域間で先生の確保に差が出ることが懸念される。国や県は積極的に支援しなければならない。
 子どもたちにきめ細かく目配りできるかも気に掛かる。密着度の高いクラス担任は、いじめなどがもし起きた場合、早く気付いて対応しやすい面があった。子どもに向き合うことが今より後退しないような配慮も今後の議論には不可欠だ。


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