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西日本新聞/2019/2/11 14:00
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/syasetu/article/486037

政府財政試算/甘く都合のいい皮算用だ

 夢物語や体裁の取り繕いはやめて、厳しい現実に正面から向き合うことが大切ではないか。
 政府が新たな財政試算を発表した。財政健全化の指標である基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の黒字化時期は、これまで以上に経済の高成長が続いても、目標年度の2025年度には達成できす、26年度になるとの内容だ。それでも昨年7月試算時の27年度達成に比べ1年早まった格好だ。
 ただ、これは政府の経済政策などが「最大限うまくいった場合」の高成長が前提の試算「成長実現ケース」だ。より現実的で慎重な試算「ベースラインケース」も併記しているが、政府は「成長実現ケース」の方を前面に出しており、甘い前提による、首相官邸に都合のいい試算を強調する意図がうかがえる。
 政府は毎年2回、直近の経済見通しなどを基に試算を公表している。その際、焦点となるのはPBである。借入金を除く税収などの「歳入」と、借入金の返済などを除く「歳出」のバランスだ。政策に使うお金を借金に頼らず賄えているかを示す。17年度の国と地方のPBは12兆1千億円の赤字だった。
 この先を成長実現ケースで試算すると、消費税増税対策などで歳出が膨らむ19年度はPB赤字が17年度より増えるが、その後は社会保障費などの削減効果も出て改善し、25年度のPB赤字は1兆1千億円という。黒字化は26年度の見込みだ。
 今後、税収も大きく伸びるとの想定だが、問題は試算の前提として、22年度以降の成長率を名目3%以上、実質2%程度-と今の潜在成長率(1%)を大幅に超える水準に設定している点だ。
 12年末の安倍晋三政権発足後、年平均の成長率は名目1・8%、実質1・2%にすぎない。甘過ぎる。4月からの外国人労働者の受け入れでも、5年で34万5千人の働き手の増加を前提にしている。これは政府の示す上限で、まさに皮算用だ。
 今や国と地方を合わせた借金は1千兆円を超え、財政再建は待ったなしだ。財政制度等審議会は先日、優先順位を明確にした歳出改革や、財政の深刻さについて国民が自らの課題として受け止める必要性を訴えた。
 政府のベースラインケースの試算は、この先の成長率を名目1%台後半、実質1%としている。これが日本経済の実力に近いのではないか。この試算では26年度もPBは6兆4千億円の赤字で、財政再建の一里塚である黒字化の時期は見通せない。
 道は険しくとも、現実的なベースラインケースを軸に経済財政の未来を見詰め、再建策を練る必要がある。


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