main menu
サイト内検索
ログイン
ユーザ名:

パスワード:



パスワード紛失

新規登録
OpenIDログイン

OpenIDを入力

mixi Yahoo! JAPAN Google BIGLOBE はてな livedoor エキサイト docomo ID

ツッCOM

切り抜き詳細

中國新聞/2019/2/11 10:00
http://www.chugoku-np.co.jp/column/article/article.php?comment_id=504209&comment_sub_id=0&category_id=142

自民党大会/活発な党内論争足りぬ

 自民党大会がきのう開かれた。春の統一地方選と夏の参院選が12年に1度重なる今年の運動方針に「新たな時代を切り拓(ひら)く」というテーマを掲げた。ただ政治決戦に向けたムードづくりの感が拭えない。「1強」と言われる政権与党の姿勢としては物足りない。
 少子高齢化が進む中での社会保障の在り方や、膨らみ続ける国の借金といった懸案にどう立ち向かうのか。政府の基幹統計の不正解明という足元の問題も待ったなしである。それらの課題に立ち向かおうとする姿こそ今見せるべきだ。
 党総裁としてあいさつに立った安倍晋三首相は、戦後最長の景気拡大などを経済政策アベノミクスの成果として強調。二つの選挙に向けて「力を合わせて勝ち抜こう」と呼び掛けるような場面が目立った。統計不正といった課題に触れたのはごくわずかである。
 対照的に強い意欲を示したのが憲法改正だ。「いよいよ立党以来の悲願である憲法改正に取り組むときが来た」と切り出したが、具体的に言及したのは自衛隊の明記だけだった。
 制定以来70年以上も改正されていない憲法にはさまざまな課題があろう。しかし憲法上の自衛隊の是非を強調するだけでは、改憲に向けて幅広い国民の理解は得られまい。
 党大会の前日にも、改憲を巡って党本部と地方の温度差があらわになる場面があった。首相の腹心の下村博文憲法改正推進本部長が、統一選や参院選に絡めて改憲機運を底上げするように指示した。だが地方組織の憲法担当者の間からは「改憲を訴えても選挙ではマイナスになりかねない」という困惑の声が上がった。当然だろう。
 運動方針で気になるのは、2009年に政権転落した際の反省や自戒の言葉が消えたことだ。昨年の方針には「この苦い経験を忘れた時、再び国民は自民党に鉄槌(つい)を下す、ということを忘れてはならない」と記していた。12年に政権へ復帰して以降は内省的な文言を必ず盛り込んでいた。
 安倍政権は、これまでも安保関連法の採決強行など強引な政治手法がたびたび批判されてきた。昨年は森友・加計学園問題など一連の不祥事で、政権に対する信頼が大きく損なわれた。その後は内閣支持率が回復傾向にあるからといって、謙虚さを失うようでは、再び厳しい視線が向けられるのではないか。
 昨年秋の総裁選では、安倍首相と一騎打ちになった石破茂元幹事長が地方票の45%を獲得した。首相の政治姿勢やアベノミクスには党員たちの間にも一定の不満がくすぶっている証しなのに、無視しているように受け止められても仕方あるまい。
 そもそも今回の運動方針を党内でどれだけ真剣に議論したのだろうか。党大会を前に、各派閥の幹部が秘密裏に首相官邸に集まって会食するなど、石破派を除いて「仲良しクラブ」の様相である。本来なら「ポスト安倍」に向け、互いに政策を鍛え始める時のはずだ。
 自民党が国民の信頼を失い、政権から転落したのは10年前の夏だった。与党として、全容が見えない統計不正の解明に必死で取り組むのはもちろん、党の多様性を示すためにも活発な党内論争がもっと必要である。


コメント一覧


 

 

©太陽と風と水, 2011/ info@3coco.org  本サイトについて