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河北新報/2018/12/6 8:00
https://www.kahoku.co.jp/editorial/20181206_01.html

水道法改正/不安の払拭に丁寧な説明を

 水道事業の運営を自治体が民間企業に委託する「コンセッション方式」を促進する水道法改正案が国会で成立する見通しとなった。5日の参院本会議で可決され、6日の衆院本会議で採決される。
 人口減による水需要の減少は確実に進むとみられ、さらに、老朽化が激しい水道管など設備の更新が全国的に切迫した課題となっている。水道事業の経営効率化のためにはコンセッション方式は有効な選択肢となり得る。
 一方、水道利用者である住民の視点に立てば、民間委託によって料金の高騰を招かないか、水質に問題は起きないか、災害時の対応はどうか−などの不安が残る。そうした懸念の払拭(ふっしょく)のために、自治体には詳細な情報提供と丁寧な説明が欠かせない。
 コンセッション方式は、水道施設の所有権は自治体に残したまま、期間を定めて民間企業に運営権を売却する公設民営の方法だ。純粋な意味での民営化とは違っている。
 この方式の導入によって、全国の水道事業が現在抱えている問題を全て解決できるわけではないが、民間企業の創意工夫による経営の効率化は十分に期待できるだろう。
 現在、導入を検討している宮城県の試算では、コンセッション方式の導入で20年間に335億〜546億円の経費削減が見込まれている。宮城県のほか、今のところ、浜松市など五つの自治体が導入を検討中だという。
 改正法に対する不安の一つに外国の失敗例がある。
 パリでは高騰した水道料金に不満が高まり、2010年に再公営化した。英国でも再公営化の動きが出ている。いずれも民間企業の経営が不透明で、巨額の利益を株主への配当や幹部の巨額報酬に充てていたとされる。
 これは基本的には企業統治の問題であり、政府や公的機関による水道事業会社の監視強化が必要だった事例だ。日本でこの方式が導入された場合、企業の経営状況を把握する第三者機関などの設置は当然に検討すべきだ。
 コンセッション方式の導入の是非はそれぞれの自治体が判断することになる。現実に企業が受託するのは給水人口が比較的多い一部の地域に限られるだろうが、導入にメリットがある地域は、住民の合意を得ながら導入する方向に進むだろう。
 水道料金はこれまで安価に抑えられてきた。住民にとって最も重要なライフラインの一つであり、できる限り低価格での供給が自治体に求められたからだ。その結果、老朽施設の更新費用さえ捻出が厳しい状況を招いている。
 人口減少が進行し、水の需要が減っていくとみられる中で、水道事業の存続を担保しながら、どうやって安全な水を住民のために確保していくのか。制度の導入後も、常に検証を重ねながら経営の効率化を図っていく必要がある。


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