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中國新聞/2018/7/12 10:00
http://www.chugoku-np.co.jp/column/article/article.php?comment_id=447355&comment_sub_id=0&category_id=142

西日本豪雨・災害の連鎖/まだ残る危険に警戒を

 西日本豪雨の被害は収まる様相を見せていない。きのうも広島、福山、東広島、竹原市などで相次いで避難指示が出された。広島市では安佐北区で山の斜面が一部崩落する恐れがあり、福山市では複数のため池で決壊の恐れがあるという。東広島市では砂防ダムから水があふれているとの情報もあった。
 おととい広島県府中町で起きた榎川氾濫に続き、晴天の下の予期せぬ災害である。天候が回復して数日たっても、広い範囲で500ミリ前後の雨が降った土壌はたっぷり水を含んでいる。気を緩めないようにしよう。
 地盤に含まれる水量は雨がやんでから数日後に最大となることもあるという。地下水脈を経由して、広い範囲から流入するためだそうだ。危険な状況はまだ過ぎ去っていない。
 豪雨のさなかに、土砂災害や浸水など特に大きな被害がなかった地域でも油断は禁物ということだ。いざというときには迅速な避難ができるよう態勢を整えておく必要がある。国や自治体には、人命救助と被災者支援に全力を挙げるとともに、これ以上被害が拡大しないよう、対策に先手を打ってもらいたい。
 県内には農業用ため池が約2万カ所もあり、全国で2番目に多い。うち約500カ所は、農林水産省の通知に基づいて、県が基準を設けて選定している「防災重点ため池」になっている。ただ、今回決壊の恐れが指摘されたため池は選定されていなかったという。よそ事と思わず、地元のため池を調べてみることが求められよう。
 一方、府中町の榎川ではきのう、管理する県が流木や土砂の撤去作業を進め、住民は泥かきに追われていた。氾濫は、川の上流で山が崩れ、倒木と水が、砂防ダムを乗り越えたため、起きた可能性が高い。流れ出た土砂や流木が川をせき止め、ダムのようになって住宅地などにあふれ出たと考えられる。
 今回県内で多発した土砂災害は、花こう岩が風化した「まさ土」の斜面が大雨で崩れる「表層崩壊」が原因とみられる。広島大大学院の海堀正博教授(砂防学)の見方によると、今回はそれが従来にない広い範囲で同時多発的に起きているという。
 さらに大量の雨で、傾斜が緩やかな場所でも崩壊が起きたことが、被害拡大の要因となっているようだ。小規模な崩壊があちこちで連続して起きて下流に向かううち、合流して大規模な土石流となり、山裾の住宅地をのみ込んだと考えられる。
 梅雨も明け、今後しばらくは晴天が続く見込みだが、今後は夏季特有の夕立や台風などによる大雨も懸念される。短時間の雨でも再度、土石流が発生する危険性は高い。
 猛暑の中、復旧作業に当たっている人も多い。作業中は暑さ対策に加え、急な天候変化に備えよう。雲行きによっては、いったん作業をやめて避難するなど、安全を最優先してほしい。
 地質を考えると、県内のほかの地域でも、同様の災害がいつ発生してもおかしくない。警戒を怠らず、わが身を守る心構えを新たにしておきたい。
 今は行方不明者の捜索や被災者支援、ライフライン復旧を急がねばならない。加えて、これ以上被害が広がらないよう各地の河川やため池などをしっかり点検することが必要だ。


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