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中國新聞/2018/2/13 10:00
http://www.chugoku-np.co.jp/column/article/article.php?comment_id=409659&comment_sub_id=0&category_id=142

春闘交渉本格化/脱デフレへ賃上げ急げ

 消費を刺激し、デフレ脱却を図るには、企業利益から働き手への分配を増やすことが重要になる。その鍵を握る今年の春闘交渉が本格化している。
 今月に入り、鉄鋼や造船など大手企業の労働組合が春闘の要求書を経営側に提出した。中国地方でも、マツダ労組がベースアップに当たる賃金改善分として月額3千円の引き上げなどを求め、近く要求書を出す。
 焦点は、安倍晋三首相が経済界に要請した「3%の賃上げ」の成否だろう。政府が賃上げの旗を振る「官製春闘」は5年目だが、賃上げ水準まで首相が口にするのは異例である。さらに経団連が、その数値を「社会的要請」とし、前向きな対応を会員企業に求めている。これもまた異例といえよう。
 賃金は本来、労使交渉で決めるのが筋である。政府による介入はあるべき姿ではないが、賃上げ機運がかつてなく高まっていることは歓迎できる。
 とはいえ、賃金改善の手法を巡っては、労使の間でなお隔たりが大きい。
 連合は、定期昇給と基本給を底上げするベアを合わせて月給ベースで4%の賃上げを求めている。
 一方の経団連は3%を掲げるものの、ベア以外のボーナスや諸手当を含む年収ベースにこだわる。将来にわたり、労働コストの負担増となるベアには消極的だからである。
 ボーナスは、業績など目先の要因に左右される。生活の底上げにはベアが欠かせない—とする労働者側の要求にしっかり耳を傾けるべきである。
 世界的な景気拡大と円高に支えられ、上場企業の業績は過去最高水準に達する勢いだ。景気拡大が今年も続くとの見方は強い。地域や業種によって差はあろうが、賃上げに向けた環境は整っているのではないか。
 にもかかわらず、企業利益のうち、働き手の取り分を示す労働分配率は依然低い。内部留保ばかりが積み上がる。賃金が伸び悩めば、せっかく上向いてきた景気回復の恩恵が家計へと行き渡らず、個人消費が増える好循環は生まれてこない。
 急激な世界同時株安など、不透明な先行きに懸念が拭えないのは理解できる。だが、逆風に備えて利益をため込む守りの姿勢ばかりでは、結果として経済の循環を断ち切り、自らの首を絞めることになりかねない。
 働く意欲が高まり、生産性が向上すれば、企業の持続的な成長力につながるはずだ。業績好調な企業が率先し、思い切った賃上げに取り組んでほしい。
 今春闘では、残業時間の上限規制や非正規労働者の待遇改善といった「働き方改革」も重要な論点である。通常国会で関連法案が提出され、審議される見通しだ。無論、長時間労働の是正は待ったなしだが、減る残業代分の賃金をどうやって補うかなど、労使の間で詰めるべき課題は少なくない。
 デフレ脱却には、とりわけ中小企業の底上げが欠かせまい。人手不足は慢性化しており、人材確保が重い経営課題となっている。また、大手の賃上げに追随しようとして、経営体力を損ない、業績悪化を招く恐れもある。「3%の賃上げ」を政府が本気で目指すのなら、中小企業が賃上げできる環境整備に努めなくてはならない。


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