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産經新聞/2017/12/7 12:00
http://www.sankei.com/column/news/171207/clm1712070006-n1.html

【正論】足元の地下水に襲われるドイツ/難民の急増に極右政党が躍進/メルケル氏の寛容な難民政策が裏目に/予断許さぬ大連立/防衛大学校名誉教授・佐瀬昌盛

 極東で演じられる「大きな政治」
 北朝鮮は今年9月3日に、2006年から数えて6回目の核実験を強行した。また、ミサイル発射実験は、失敗したものも含めると、今年だけでも16回に及んでいる。このような北朝鮮の行動に日本、韓国、中国、ロシアといった極東の諸国や、米国が無関心でいられるわけがない。
 安倍晋三首相は11月29日の北朝鮮ミサイル発射について「飛行状況を踏まえれば大陸間弾道ミサイル(ICBM)級の可能性がある」と語り、トランプ米大統領と電話で緊急協議の上、対北朝鮮圧力強化方針で一致した。
 トランプ大統領は韓国の文在寅大統領と対応策を協議して、金正恩朝鮮労働党委員長の暴挙に対して「強力な対北朝鮮報復能力を誇示せよ」と指示した。
 中国は外務省報道官が「重大な懸念」を表明。ロシア外務省はミサイル発射を強く非難する一方で、対話と交渉による問題解決を支持するとした。なんとなく「二股外交」くさい。
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 天変地異をもたらした難民問題
 他方、地球の裏側のヨーロッパ情勢はどうだろうか。そこでは核問題をめぐる議論はやんで久しい。ただ問題がないわけではない。英国の欧州連合(EU)離脱問題がそれだ。メイ英首相のEU離脱方針に対して、メルケル独首相もマクロン仏大統領も苦々しい思いで一致している。が、それは一面にすぎない。
 独紙「ターゲスシュピーゲル」によると、EUの今後をめぐりマクロン大統領がその「新設立(ノイグリュンドゥンク)」、つまりは「新規まき直し」をよしとするのに対して、メルケル首相はEUが今後「難民政策やテロ対策」といった難題を重視するよう主張している。両国の指導者は決して蜜月関係にあるわけではない。
 ドイツのある統計によると、庇護申請者数は2014年が約22万2000人、15年には約47万6000人、16年には約74万5000人強とうなぎ上りとなり、17年(10月末現在)に約18万7000人とようやく減少に転じた。
 注釈を2つ。(1)これらは「庇護申請者数」であって、「難民数」ではない。庇護申請を行わない難民数がどれほどであるかは、想像するしかない(2)16年の「庇護申請者数」は岡山市(約72万1000人)の人口を上回る。それがドイツで問題にならないはずがない。
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