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河北新報/2017/6/19 8:00
http://www.kahoku.co.jp/editorial/20170619_01.html

トモノミクス/公益で育むポスト資本主義

 上場企業の2018年3月期の純利益合計が過去最高を更新する見通しになった。絶好調にすら映る経済循環だが、東北ははじき飛ばされているかのようだ。
 日本政策金融公庫仙台支店の調査(1〜3月期)によると、東北の主軸である中小企業の景況感は2期ぶりに悪化した。復興需要の減速や力強さを欠く個人消費が響き、慎重な見方が強まったという。
 気掛かりな数字はほかにもある。宮城県内の16年の労災死傷者数は、雇用のミスマッチに苦しむ建設業を中心に3年ぶりに増加に転じた。
 アベノミクスの恩恵は大都市圏の大企業だけで、地方の中小企業には、一向に滴り落ちていない現実を裏付けている。この著しい格差は今後さらに拡大しそうな気配で、抜き差しならない段階にまで来ているのではないか。
 「企業は社会の公器」と語ったのはパナソニック創業者の松下幸之助だ。戦後の豊かな社会の主役は、常に企業だった。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興で企業が果たす役割は、今なお大きい。
 とはいえ、企業の良心とも言えるCSR(企業の社会的責任)が光を放つほど、その陰も際立つ。
 大手建設会社が福島県内の除染事業で作業員数などを改ざんし、発注自治体に水増し請求していたことが分かった。除染事業を巡っては、幾層もの下請け企業の労働者に対する理不尽な賃金引き下げ、経費削減に伴う過酷な労働環境が指摘されている。
 津波被災地では高台移転先などで投機まがいの土地の争奪戦が起きた。復興マネーに群がるグレーのビジネスは引きも切らない。
 共感なき経済行為の横行。その裏には「ビジネスの唯一の社会的責任は株主利益の最大化だ」という根強い思考がうかがえる。「公器」としての矜持(きょうじ)は感じられない。
 「公益資本主義」という概念がある。企業は株主だけでなく、従業員、消費者、地域へ富を公平に分配し、中長期的な未来を考える経営が結果的に持続的成長につながるという発想だ。
 事業を通じて社会に貢献し、貢献でもうけ、もうけでさらに社会に貢献する。CSRと重なり、「三方よし」「利他」といった公益を大切にする商いの源流に通じる。
 本紙朝刊で1月から連載する「トモノミクス 被災地と企業」は、東北の被災地で復興支援を展開する企業の取り組みを伝えている。
 あくなき利益の追求と一線を画し、本業と社会貢献の親和を目指す活動は、被災地で芽吹いた新たな経済価値と言える。企業と地域が「友」として、「共」に利益を伴う新しい資本主義の姿だ。
 企業と個人が得る充足感、幸福感を等しく最大化していく「トモノミクス」を東北の地から発信し続けたい。


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