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西日本新聞/2013/12/17 12:00
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/syasetu/article/58607

政党の責任とは/有権者の負託に応えたか

 慎重審議や反対を訴える多くの国民の声は届かず、先の臨時国会で特定秘密保護法が成立した。

 衆参両院のねじれを解消した自民党の「1強時代」に、他党が自らの主義主張をどう国政に反映させ、政党として責任と役割を果たそうとしたのか。与野党の修正協議、みんなの党の分裂、新党結成の動きなどから、今後の政党のあり方が見えてくる。

 ▼「歯止め役」にならず

 民主主義は多数決を重視する。選挙を通じて選ばれた多数派が政権を担い、責任を持って政策を決めていくのは当然のことだ。

 ただ、数の力に頼るだけでは「暴走」につながりかねない。国会での議論を通じて、少数派にも耳を傾けて丁寧に説得すると同時に、異なる意見も取り入れながら多くの人が納得できる結論を導く作業こそ、民主主義の要諦(ようてい)である。

 国民から安倍晋三政権の「歯止め役」として期待されたのが自民党と連立を組む公明党である。

 巨大与党の自民党に対し、野党の存在感は低下した。そこで数は少ないものの、政権の内部で自民党にいわば「にらみを利かす」公明党の役割は高まったといえる。

 当初、政府、自民党に「知る権利」の明記など4項目の修正を求め、慎重姿勢を示した。しかし、修正協議を通じて「国民の知る権利の保障に資する報道または取材の自由に十分に配慮」などの努力規定が盛り込まれると、残る項目の先行きは見通せないまま修正案を了承してしまった。

 公明党は「平和の党」「人権重視の党」を掲げている。公明党にとって自民党との連立は政策や立場が違う二つの政党が政権を共有することで、生活者の立場でより良い政策を実現するのが狙いだったのではないか。

 公明党の修正要求には情報公開制度の充実や公文書管理法の改正など、民主党の対案とも共通点があった。にもかかわらず、修正合意後は一貫して自民党と足並みをそろえた。

 せめて国会で議論を尽くすため、自民党に会期延長を迫ることはできたはずだ。これでは自らの理念よりも自民党との政治合意を優先したと批判されても仕方あるまい。結果的に「歯止め役」どころか、推進役を演じてしまった。

 ▼「与野党合意」の演出に

 一方で、与党の「暴走」を防ぐには、たとえ少数であっても野党の存在がやはり重要である。

 野党第1党の民主党がリードして野党が結束できれば、状況は変わったかもしれない。与党の「横暴ぶり」を強く国民にアピールして、もっと世論を喚起することもできたはずだ。

 にもかかわらず、民主党はなかなか対決姿勢を鮮明にできなかった。参院の採決直前になって衆院に内閣不信任決議案を提出したが、時既に遅しだった。

 個別の与野党協議も一概に否定されるものではないが、日本維新の会とみんなの党は独自に修正協議へ突き進んだ。

 内部対立が表面化していた両党は、競い合うかのように修正に合意した。特にみんなは、安倍首相と渡辺喜美代表の話し合いをきっかけに急接近し、秘密指定の際の首相の同意などで一致した。

 維新はその後を追い、秘密の指定を点検する第三者機関の設置検討などで合意した。いずれも法案の骨格は変わらず、「知る権利」侵害の危険性は拭えないまま、「与野党修正合意」の演出に利用されてしまった。

 みんなの党に離党届を出した江田憲司前幹事長ら15人があすにも新党の設立総会を開く。江田氏は民主党の細野豪志前幹事長や維新の松野頼久国会議員団幹事長らとの勉強会も発足させた。

 将来の野党再編を視野に入れているというが、「数合わせ」では有権者の広範な支持は得られまい。政党の根幹である理念を研ぎ澄まし、それを政策に反映させることができるかにかかっている。

 秘密保護法の成立は確かに、「数の力」によって立つ自民党の「強さ」を見せつけた。しかし、同時に「連立政権の意義とは何か」「少数の野党は巨大与党にどう立ち向かうべきか」といった問題が提起されていることを忘れてはならない。各政党はその使命と責任をあらためて考え、有権者の負託に応えるにはどうすべきか-を絶えず問い続けねばならない。


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